第三章
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「言うまでもないことで」
「健康の的ね」
「あんた料理上手だし栄養のことは」
「子供のも旦那のもね」
勿論自分のものもだ。
「ちゃんと考えて作ってるわ」
「じゃあ寝ることもよ」
「ちゃんとしないと」
「そこまで変な夢で寝られないなら」
それこそというのだ。
「そんな夢を見る原因をはっきりとさせてね」
「対応をしてなの」
「よく寝られる様にしないと」
「そういうことね」
「じゃあいいわね」
「ええ、それじゃあね」
里美も利奈のその言葉に頷いた、そしてだった。
実際に時間を作ってカウンセラーのところに言って事情を話した、するとカウンセラーはすぐに彼女に言った。
「明らかに育児疲れですね」
「それですか」
「家事とお仕事に加えてです」
「育児も加わって」
「生活に追われてです」
そしてというのだ。
「そうした夢を見ていますね」
「それも毎日」
「はい」
その通りという返事だった。
「そうだと思います」
「そうなのですか」
「はい、追われていますね」
「何かに」
「しかも障害物を跳んだり跳ねたり駆けたりしてクリアーしつつ」
それこそスーパーマリオの様にだ。
「それは生活に追われていて色々なことをいつもクリアーしている」
「そうした中を乗り越えていく」
「生活が夢に出ています」
いつも追われているそれがというのだ。
「そういうことなのです」
「そうだったんですね」
「はい、それでなのですが」
ここまで話してだ、カウンセラーは診察室で自分の前に座っている里美に丁寧な口調でこう言ったのだった。
「原因はわかりましたが」
「治療方法ですね」
「はい、あります」
「それは何ですか?」
「夢は浅い眠りだから観ます」
よく言われていることをだ、カウンセラーは言った。
「そしてかえってです」
「寝られないのですね」
「そうした夢にうなされて」
「そうなんですね」
「要は深く眠られればいいのです」
淡々とした口調でだ、カウンセラーは話した。
「夢の世界に入らない位に」
「そうすればいいんですね、ですか」
「深く寝るにもですね」
「何か明日のことを考えながら寝ますので」
十二時に寝るその時もというのだ。
「どうしても」
「そうですね、ではです」
「それでは?」
「毎日寝る前にホットミルクを飲まれて下さい」
「ホットミルクですか」
「はい、温かいホットミルクを飲んで下さい」
これがカウンセラーの対処方法だった。
「寝られる前に」
「そうですか」
「はい、そうすればよく寝られます」
「そうなのですか」
「実はホットミルクは良質な蛋白質なので」
「よく寝られるんですか」
「睡眠薬と同じ効果があります」
やはり淡々として
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