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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
276部分:第三十八話 牛の角その七

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第三十八話 牛の角その七

「アーレス様のその世界を支えるだけの力。それを求めているのだ」
「その為の力をか」
「そうだ。アーレス様の世界を支え敵を倒す力をだ」
 それこそが彼が求めている力だというのだった。
「俺はそれを求めているだけだ」
「わかった。貴様の心はな」
 アルデバランはまた彼の言葉に頷いてみせた。
「それではだ。話はいいな」
「うむ」
 ドーマもまたアルデバランの言葉に応えた。
「それではな」
「行くぞ」
 二人の小宇宙がそれぞれ高まっていく。荒野の中で。モーゼス達はその彼等の小宇宙の高まりを見てそのうえで言うのだった。
「いよいよだな」
「そうだな。早いがな」
 アルゲティがモーゼスの今の言葉に頷く。
「黄金聖闘士と八大公の戦いだ」
「ここでだな」
「何てこった」
「ここでかよ」
 青銅の者達はこの事態に驚きを隠せないでいた。
「アルデバラン様と八大公がかよ」
「あのモロクの野郎とか」
「いや、案じることはないぞ。御前達もな」
「!?モーゼス」
「それは一体どういう意味だ?」
 彼等は今度はモーゼスのその言葉に顔を向けた。
「来たのはモロクだけではないということだ」
「他の者もだ」
「っていうと奴等もかよ」
「ここに来たのだな」
「ふふふ、その通りだ」
「如何にも」
 そしてここで。新たな声がしてきた。
「我等もいるのだ」
「ドーマ様だけではなくな」
「それだけ禍々しい小宇宙を放っていればわかる」
 モーゼスはその声に対して述べたのだった。
「狂闘士達、そうだな」
「そうだ」
「我々こそドーマ様と共にこの古の地に来た狂闘士」
 その声と共にであった。今彼等の前にまた新たな戦士達が姿を現わしたのだった。ドーマの後ろに控えるようにして現われた九人の戦士達、彼等もまた姿を現わしたのだった。
「さて、聖闘士達よ」
「覚悟はいいか?」
 彼等はその目から禍々しい殺意に満ちた光を放ちながら聖闘士達に問うてきた。
「ここでこの地での決着を着ける」
「それでな」
 彼等はそれぞれ身構える。そうしてそのうえで今向かおうとしていた。
「アルデバラン様」
「それでは我等も」
「いや、駄目だ」
 しかしだった。彼はここで。モーゼス達の言葉を退けるのだった。

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