第一話『左腕に籠手を持つ男』
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人間じゃないって事は気付いてはいたが……。
「やれやれ、穏やかじゃないなぁ。どんな理由か、あれば教えて欲しいな」
「あら、意外と冷静なのね? 良いわ、教えてあげる──」
そう言うと、夕麻ちゃんの背中に鴉のような一対二枚の翼が現出し、服装も何処かの金魚のうんち並みにやたら露出度の高い物に変わる。
──正直たまらんです!
≪相棒、そろそろ真面目にやったらどうだ≫
善処する。
「──あなたが私達にとって危険因子だからよ。恨むなら、あなたに〈神器〉を宿させた神≠恨んで頂戴」
「神≠ヒぇ……」
もう死んでるじゃん。
そう言や、死ねば皆仏≠ニ言うけど神≠ナもそうなのか?
「何かしら?」
「いや別に。それはそうと──夕麻ちゃんて、実はあややー≠セったんだな」
「私は文々○新聞なんて作ってないわよ!?」
伏せ字になってない気がする。
「夕麻ちゃん、その翼は……!」
俺は驚愕の表情を浮かべた。
≪強引に話を引き戻したな相棒≫
「わざとらしいわね!? 私は堕天使≠フレイナーレ! 『天野夕麻』は偽名よ!」
天野夕麻改め──レイナーレは右手に光で編まれた槍≠生み出して握る。
「ヒュウゥゥゥゥ──」
俺は〈神威の拳〉の独特な呼吸法による甲高い息吹の音を響かせながら、全身に満ちた精気≠ニ霊気≠束ね、それに攻撃的意識──闘魂≠吹き込む事によって〈龍気〉を練り上げる。
「──死になさい!」
レイナーレが〈光の槍〉を俺目掛けて投擲した。
「──〈波動拳〉!」
俺は、大好きな漫画『ドラグ・ソボール』の主人公・空孫悟の必殺技〈ドラゴン波〉のような動作で赤い光球を撃ち放ち、〈光の槍〉を中空で相殺した。
「私の槍が!?」
レイナーレは目を見開いて驚いていた。
この〈波動拳〉は、ドライグとは別に〈赤龍帝の籠手〉に宿る歴代・赤龍帝の怨念≠フ一体で、嘗て〈ストリートファイター〉だった男──『ケン=マスターズ』から伝授された技の一つだ。まあ、彼は怨念とは思えないくらい明朗なんだが。
後、他にもブリテンの騎士王≠竍漢王朝初代皇帝≠竍闘法の現人神≠ニかが居るぞ。
≪相棒、俺を使うか? 湖の貴婦人≠ゥら賜った〈聖剣〉を使うか、母方の先祖伝来≠フ〈宝剣〉を使うか、それとも日本神話勢≠ゥら受け取った〈神剣〉を使うか?≫
そりゃオーバーキルだろうドライグ。
──ドライグが言うように、俺は神武の超鋼の剣を三振り所持している。
因みに〈聖剣〉を手に入れた経緯は、武者修行の途中でドライグ達に現在の故郷を見せてやろうとウェールズに渡り、真冬に湖に寄った
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