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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#3
STRENGTHV 〜Sacred Lovers〜
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【1】


「連絡、こねーなぁ。承太郎とシャナは上手くやってんのかね?」
 甘い夢をみながら熟睡していた所を爆音で叩き起こされた為、
大きく伸びをしながら欠伸を漏らす銀髪の青年。
「兎に角いまは、二人を信じて待つしかなかろう。
相手の姿も見えず、その能力も解らぬでは戦いようがないからな」
 古代遺跡の探険家を想わせるワイルドな服装の老人が、
コイーバの葉巻を格調高く吹かしながらそう応じる。
 ブリッジから離れた管制塔の影、
くの字形の階段下に潜む二人の視界に一つの影が眼に入った。
「……」
 細い両腕を腰の位置で組む中性的な美男子が、
バレルコートのような学生服の裾を夜風に靡かせている。
 雲間からの月光に照らされたその儚き風貌は、
視る者に幻想的とも云える美しさを想起させた。
「おいおい花京院、あんまり離れるなよ。
どこで敵が監視してるか解らねーんだからな!」
(断じて)その 「気」 はないと己を戒めた後、
ポルナレフは翡翠の美男子に少々言葉を荒げる。
「すいません、ポルナレフさん。月が綺麗だと想ったものですから」
 対照的に、月華に映える無垢な笑顔で花京院は返す。
「おいおい、その “さん” っての止めろよ。
ポルナレフでいーよ、ポルナレフで」
「え? でも貴方の方が年上ですから」
 傍へ来た自分に、不思議そうな表情で言う美男子に
何故か妙な胸騒ぎを覚えた偉丈夫は、
その雄々しく梳き上がった髪をバリバリと掻く。
 そのとき。



 ベゴッ……! 
 ベゴベゴベゴベゴベゴォォォッッッッッ!!!!!



 拉げた金属が気圧で元に戻るような頭蓋にクる音が断続的に響き、
足場である鋼鉄の大地が突如流動し始めた。
「な! なんだ!? コレはッ!?」
「まさか! 敵のスタンド能力ッ!」
 驚愕を叫ぶ若き二人のスタンド使い。
 しかし少し離れた場所に位置する老人は、
その歴戦の経験で培われた直感と分析力に拠り
己を取り巻く怪異の本質を正確に看破した。
「違うッ! “能力ではない!” スタンドじゃ!
『この船自体』 がッ! 巨大なスタンドなんじゃッッ!!」
 血の系譜か、同じ頃彼の孫も同様の解答を暗き場所で導き出していた。
「スベテ……何もかも、この石油タンカー自体が!?」
「でもこの船全長1000メートル以上あるぜッ!
それにこの実在感!
肉眼に見えるスタンドなんてあるのかッ!?」
「エネルギーが、余りにも巨大だからと考えるしかあるまい!
『超近距離パワー型スタンド』 とでも言うべきかッ!
敵はどこかに潜んでいたのではない! 既に我々の前に現れていたのだッ!」 
「花京院!」
「はい!」
 海溝型地震に見舞われたように、
鳴動する足場に捕らわれぬよ
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