004話
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12時を刻んだ時計が鳴り響く時、2次試験会場と案内された建物の扉が大きく開いた。一同が気を立て直しつつ固唾を飲んで見守る、が中から聞こえてきたのは凄まじい唸り声……
「如何お腹はだいぶ減ってきた?」
「聞いて通りもうペコペコだよぉ」
「そんな分けで二次試験は料理よ!美食ハンターである私たち二人を満足させる食事を用意したものが合格よ」
どうやら先程から響いていたのは腹の音だったようだ……だが腹を鳴らしている男はかなりの巨体。成人男性の平均身長を軽々と超える2メートル越えのシャネルでさえ見上げるほどの体格、そしてその前でソファに腰かけている女性、この二人が二次試験官という事になる。
「タイムアップは俺たちの腹が満ちたらね。そして俺が指定するメニューは俺の大好物の豚の丸焼き!!この森林公園に生息する種類なら自由、では二次試験スタート!!」
中には料理をした事も無いと不安になる受験者達だが少なくとも食材を捕獲する事さえ出来る簡単に調理出来る丸焼きという事にほっと胸を撫で下ろした。そして一同は一気に獲物を探して走り出していく、他の受験者よりも早く発見し調理するために……。
「いやぁ丸焼きで助かったぜ、俺料理なんてした事ねえからよ」
「捕まえて焼くだけだもんね」
「まっさっさと見つけますか」
「そうだな、幾らあの男が大食漢そうだといっても限度はあるだろうし」
「おっ居たぞ」
シャネルが発見する、一同は喜んで向かおうとするがその豚が食べているものを食べて絶句する。骨、動物の骨をバリバリと噛み砕いて食している、つまり肉食の豚。そしてそのサイズ、目測で4メートル近い。そんな豚が群れを成している、下手に突っ込めば食われるだけだろう。
「おいおいマジかよ……ほ、他の探した方が良いじゃねえか?言ってたじゃねえか種類自由だって……」
「でも急がないと拙いよ」
「うし、俺が一肌脱ごう」
立ち上がるシャネル、サムズアップすると単身豚の群れへと向かっていった。
「お、おいシャネル!!」
「静かにしろレオリオ、豚が気付くぞ!」
「大丈夫なのかあいつ」
「大丈夫だよ、だってシャネル強いもん!」
「さてと、確かこいつはグレイトスタンプ。鼻は固く相手を押し殺す獰猛な種類、やるか」
身体から余計な力を抜きつつ呼吸を整える、意識を周囲の空気に溶け込ませつつ静かに体を流しつつ気配を断つ。ゆっくり、ゆっくりと5匹ほどのグレイトスタンプに接近し右手の人差し指だけをゆっくりと伸ばす。指先に力を込め、豚の肉体へと打ち込んだ。
「指銃・ノッキング」
指を打ち込まれた豚は数秒の間は何事もなかったのようにしていたが、少しずつ動きが鈍っていき遂には横倒しに倒れこみ動かなくなっていく。シャネルが行ったのはノッキングとい
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