機動戦艦ナデシコ
1469話
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ナデシコでのお別れパーティが終わってから数日が経ち、現在のシャドウミラーはそれなりに忙しく働いていた。
ナデシコ世界との交渉というだけなら、これまでにも幾つもの世界と異世界間貿易の条約を結んできたのでそれ程問題はないのだが、この場合問題なのは寧ろシャドウミラー内部……具体的にはホワイトスターの方だ。
勿論何か致命的な事件が起きたりしている訳ではない。
だがそれは逆に言えば、致命的ではない事件はそれなりの数が起きている訳で……
「……やだ」
「駄目でしょ、ほら。ラピスはまだ小さいんだから、小学校に行かなきゃいけないのよ」
「私はアクセルと一緒にいる」
「だから……ああ、もう。アクセル、貴方この子にどんな教育をしたのよ」
俺の家の居間で、エリナが溜息を吐きながら俺の方へと視線を向けてくる。
その視線に浮かんでいるのは、呆れだが……
「いや、そう言われてもな。ラピスの教育は主にマリューと千鶴に任せてるし」
「……何? じゃあアクセルはこの子に何もしてないの?」
「違う。アクセルは私と遊んでくれる」
エリナの言葉にラピスが割り込むが、実はその言葉は特に間違ってないんだよな。
実際、もし俺がラピスに教えられるとすれば、それは戦闘関係のものになってしまうだろう。
ああ、でもこう見えて……本当にこう見えて、俺は士官学校首席卒業した身だ。
そう考えれば、戦闘以外の事でも何か教えられそうな気はしないでもないが。
「アクセル、あんたねぇ……」
エリナのジト目が向けられるが、そんな風に言われてもこちらとしては何が出来る訳ではない。
「ラピス、学校に行きましょう」
こちらは予想外な事に、学校に行くのを許容しているルリの声。
ナデシコにいる時の事を思えば、学校に行く必要はないとか言いそうなんだが……その辺は、自分がラピスの姉代わりだという意識がある為か。
自分がミナトに面倒を見て貰っている、いわゆる妹分だから姉に興味があるというところか。
ちなみに、ミナトに対してルリの姉役というのはいいけど、母親役とは絶対に言わない方がいい。
それを言ったロイドは……ま、まぁ、セシルがきっと何とかしてくれるだろう。
ともあれ、そんな具合にルリはラピスの姉役というのを喜んでやっている。
自分でも色々と思うところはあるのだろうが、俺にとっては結構助かっているのは事実だ。
何だかんだと、この家に住んでいる奴は大抵が忙しい。
技術班だったり、実働班だったり、歌手だったり、政治班だったり。
暇に見える俺も、何だかんだで忙しがったりするしな。
俺の仕事はこれといって決まっている訳ではないが、それでもシャドウミラーの代表としてやるべき事は多い。
書類仕事にしても、本当に重要な
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