003話
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「落ち着け」
動揺する二人が掛けられた声、シャネルの落ち着き払っている声。
「動揺は危険を誘発する。―――おい亀公、俺と……じゃれ合うかぁ!!」
覇気が込められた一喝、同時に空気が変わりシャネルを中心とした周囲の霧が吹き飛ばされていく。霧が晴れるとたった一言、相手を威嚇するシャネルの感情が込められていた。霧の中に居た亀達は次々と咥えていた人間を捨てその場から次々と逃げ出していく。
「な、なんだ亀達が……?」
「逃げていく……?」
圧倒的捕食者に相対したかのような命の危険を感じさせれた亀達は一目散に逃げていく、一瞬にして恐怖が本能を支配し生きる為にその場から逃がした。
「うし威嚇、利いたな」
「お、おい今のお前がやったのかシャネル!?」
「ああ。威嚇した」
「い、威嚇と言うが周囲の霧さえ吹き飛ばしているぞ!?」
「まあその辺は気にしないでくれよ、さて時間食っちまったな。急ぐぜ」
そう言うと二人をひょいっと脇に担ぐとそのまま勢い良く再び包み込んできた霧の中に突撃して行った。
「お、おいシャネル!?降ろせってか道解るのかよ!?」
「解るぞ、あの試験官の臭いは覚えてる」
「に、臭いって……は、恥ずかしいから降ろしてくれ!!」
「おいおい今降ろしてダッシュすると間に合うか解らんぜ?」
顔を赤くしているクラピカはそう言われると黙った、恥ずかしいがこのまま失格になるよりはマシだと思ったのだろう。
「(は、恥ずかしいぞこれは……)」
「おっと目の前に崖があるな、飛ぶぞ」
「おいおい今何つった!?崖がある飛ぶ!?否止まれよ!!?とまれぇえええ!!!?」
レオリオの叫びはシャネルには届かずシャネルはそのまま地面を大きく蹴った。レオリオはそのまま止まれと叫び続けるがふとした時足音が全くしなくなっている事に気づく。
「お、おいクラピカ……あ、足音、してないよな………?」
「い、言われてみれば……」
先程まで聞こえていた筈の地面を蹴る音が全くしていない、代わりに響いているのはまるで風が炸裂しているかのような耳心地が良い音のみ。つまりこの状況は自分達が飛んでいるということになり得る。
「あとちょいで着地するからな」
「ええええええっっマジで飛んでるのか!!?どうやってんだお前!!?」
「んっ体術?」
「んな体術があってたまるかぁ!?」
「ハイ着陸するのでシートベルトは無いですけどショックに備えてくださーい」
「「ええええっ!?」」
霧が晴れてきたと思えたその直後、二人が感じたは落下する感覚だった。風が勢い良く肌を通り過ぎていく、間違いなく自分達は落ちている!!出来る事と言えば手でシャネルの身体にガッチリと掴む事だった。そして約3秒後、ドシィィン!!!という音と
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