外伝 煩雑な日常4連発
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」
「いやいやいやいや判るかぁいっ!!アンタ本当に仙人なんじゃないの!?」
試しに作業用と冠婚葬祭用をクローゼットから取り出して見比べるキャロラインだが、いくら見比べてもその違いがまったく分からない。人並み以上に五感の優れた彼女でさえ違いが見破れないとなるとプロの鑑定士レベルの人間を呼ばないと違いを看破するのは不可能だろう。
「何故!?何故変質的なまでに黒コートオンリーのパーティ編成なのよ!?」
「いやーオラリオ来たての頃に『オシラガミ・ファミリア』のキャッチセールスに捕まって買ってみたら意外と気に入っちゃってさ。それに死神っぽい雰囲気にマッチしてるから丁度いいかなーと思って」
「丁度良く無くない!?クローゼットの中を見る限り限界突破してるよね!?明らかにここまで同一デザインで揃える必要性ないよね!?」
こいつ、どこまで本気なのだろうか。もう夜這いとかホットミルクとか考えていたことが色々と吹っ飛んでしまったキャロラインであった。
数日後、アズのクローゼットにキャロラインのプレゼントとして白いコートが贈られたのだが、それを着てみたアズをオーネストは見るなり「死装束にしか見えん」とバッサリ両断。以来アズは若干名残惜しそうに白のコートを棚の奥に仕舞い込んでしまったという。
C 過去を背負って
その日、『豊穣の女主人』の一角がいつも以上に微妙な空気を醸し出していた。
「…………………」
「…………………」
「…………………」
無言第一号、別名「静かなる暴君」……というか形容する二つ名が多すぎて定期的に「二つ名認定会議」が開催されているらしいが本人はそんな事は知ったことではない男、オーネスト。普段は必ずアズと相席で食事をするオーネストなのだが、今日彼のテーブルにはアズがいない。その理由は店の端っこでアズがロキと一緒にオクラホマミキサーを踊っていることが原因だろう。
「あれ、ロキたんなんかステップの仕方違うくない?」
「いやいやアズにゃんの足が長すぎんねんて。ホレ見てみ?これ。ナイフ一本分は違うで?ほんまええ足しとるわー」
「って言いながら脇擽るのやめてくんない!?普通にくすぐったいから!ちくしょうこうなったら仕返しだ!!」
「わひゃひゃひゃひゃひゃ!?む、剥き出しの横腹をコチョコチョとは卑怯やろひきょ……ひゃわあっ!?もーあかんてアズにゃん!ウチ以外にやったらセクハラやで!!」
「ロキたん以外にこんなこと出来る相手いないよー!」
「ウチもこーゆーセクハラ許してくれるんアズにゃんしかおらんでー!」
「「えっへへへへ〜♪」」
何をやっているのだあの阿呆二人は。オラリオ中見渡してもあそこまで神と仲がいい馬鹿も、その馬鹿に付き合う馬鹿も珍しい。勇名轟かす『ロキ・ファミ
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