精神の奥底
60 ゼロからの再始動
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えた安食空夢だった。
ため息混じりのセリフを吐きながら、ロックマンの方へゆっくりと歩いてくる。
本棚を次々と倒し、軽くシャドーボクシングをしながら前方からの攻撃を牽制しているようだ。
「ロックマン!」
「ハープ・ノート、委員長を外へ!」
僅かに遅れてやってきたハープ・ノートにルナを早く連れ出すように支持すると、再びナイトメア・テイピアを見た。
一言だけハープ・ノートとの会話をして、ナイトメア・テイピアのことから一度離れたせいか、不思議と数秒前の所見の時よりも全体像がはっきりして見えた。
『チッ、コイツも電波変換できるとはな…それも只者じゃない』
「分かってる…一つ聞かせろ!僕と誰が『同類』だって!?」
「ほう…これは驚いた。呼び寄せられたんだろうが、まだ正体までは把握していなかったとは」
『テメェは把握してるみたいだな。だったら聞かせてもらおうか!』
「ならオレに話したい気分にさせてくれよ」
「だったらその通りにしてやるさ!!」
その言葉を皮切りに、ロックマンとナイトメア・テイピアは構えた。
互いに普段からは想像も出来ない程の殺気を放っている。
そしてロックマンが勢い良く左手を前に突き出したことで2人の戦闘の火蓋は切られた。
『ロックバスター!!』
左手のウォーロックから放たれたエネルギー光弾がナイトメア・テイピアに直撃する。
交わされた感触はない。
確かに身体の中心に直撃した。
だがナイトメア・テイピアは微動だにせず、数秒前と同じ笑みを浮かべて立っている。
「くっ!!」
ロックマンも一撃で倒せることは無いことは予想はしていた。
しかしナイトメア・テイピアは無傷で変わらぬ余裕を見せつけてくる。
一瞬、焦りを覚え、一歩前に踏み出してもう一度、ロックバスターを放つ。
しかしそれも、ナイトメア・テイピアにとっては大した障害には成り得なかった。
「ふん…」
「ハッ!?」
先程よりも出力を上げて放ったロックバスターをまるで飛んでいる蚊を落とすかのように、拳で弾く。
それを受けてロックマンは更に気を引き締めた。
この僅か数秒のやり取りだけでも、ナイトメア・テイピアは今までの戦ってきたFM星人の上を行く相手だということは十分理解できた。
確かに今まで戦ってきた相手はアンドロメダを除けば、暴れることしか能が無い電波ウイルスとFM星人にマインドコントロールされた普通の人間だ。
特に後者は自分を筆頭に戦闘訓練を積んでいるわけでもない一般人、アマチュア同士の戦い、悪く言えば子供同士の喧嘩にも近い。
だがナイトメア・テイピアは違う。
恐らく単純にスペックを比較しただけでも、ロックマンを上回っている上に、それを使う安食自身も相当な戦闘訓練を受けており、それがあれだけの力を引き出
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