精神の奥底
60 ゼロからの再始動
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が共鳴し合い、音を捉える聴覚やその他、視覚や嗅覚も高まったいるのだ。
特に相手の弱点を捉えての射撃の精度は明らかに上昇している。
下のフロアの敵を一掃すると、上で戦っているロックマンの周囲を取り囲む敵にも照準を向けて放った。
「ふぅ…大丈夫?ロックマン?」
「うん、大丈夫。ありがとう。上のフロアは片付いたよ。下は?」
「下も片付い…あれ?」
「どうしたの?」
「キャァ!!!」
「!?委員長!!」
ハープ・ノートは自分が倒したうちの1人がいなくなっていたことに気づく。
その瞬間に隠れていたはずのルナの悲鳴が響いた。
ロックマンは下のフロアへ飛び降り、悲鳴の聞こえた方へ急ぐ。
「委員長!!どこ!?」
図書室の本棚が並んでいる奥の方へと進んでいく。
だが次の瞬間、「ゴンッ…」という鈍い音が聞こえてくる。
ロックマンの頭に嫌な想像が広がった。
鮮血の赤、そして冷たく青白いイメージ。
しかしコンマ数秒でそれは打ち砕かれた。
「委員長…って、アレ?」
ロックマンの目に飛び込んできたのは、「情報科学」の欄の本棚のところで緑川ケロの処女作「ジャーナリズムの昨今」という分厚い本を片手に腰を抜かしているルナと力尽きて倒れているジャミンガーという光景だった。
様子から察するに、本棚の裏に隠れていたルナとハープ・ノートに急所を突かれて逃亡を図ったジャミンカーが遭遇し、ルナがとっさに本で殴りつけたといったところだろう。
ほとんど力尽きていたとはいえ、ルナの一撃はよほど強烈だったのだろう。
ピクリとも動かない。
「本は岩よりも強し?」
「何よ、それ?『ペンは剣よりも強し』でしょ?」
「今僕が考えたんだよ」
『プッ!ドリル女が腰抜かしてやがる!』
「うるっさいわね!こんな…っ!ロックマン様、危ない!!!」
「!?」
次の瞬間、ロックマンは自分に迫ってくるものを感じ取った。
しかし気づいた時には交わしようが無い程の速度で迫ってきている。
先程までのジャミンガー相手とはわけが違う。
交わすことが不可能だと判断した段階で自然と受け身の体勢を取った。
「うっ!?」
途端に体が吹き飛ばされ、激痛を覚える。
一瞬のことで何があったのかはすぐに把握できなかった。
だが徐々に取り戻しつつあった戦闘の勘がテーブルの上に打ち付けられる直前に答えをもたらした。
何かに殴られたのだ。
それも相手は自分の身の丈を遥かに超える巨大な拳の持ち主、既に普通の人間でないのは明らかだった。
「くっ…お前は…」
「まだ聞き分けがある子供かと思ったら、あいつの同類だったか。最近のガキはどうも可愛げがない」
「その声…さっきの男!」
ロックマンに襲い掛かったのは、ナイトメア・テイピアに姿を変
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