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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第1章 第3話 最強は鬼の足元
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ど、増しては村で暴れるなど信じられないのです」

「まったく…あなたはどこまでお人好しなのでしょうかね?そうですあなたは鬼の暗示にかけられているんですよ。だから鬼を庇うような態度が取れるんだ」

「何を…」

「さっきから聞いていれば確認もせずにネチネチネチネチと文句タレやがって!あいつはそんな奴じゃねぇんだよ!!」

クリスが二階の吹き抜けから下に飛び降りその隊長の目の前に降り立つ。

「またぞろぞろと、こちらも暇では無いんですよ。別に私共も捕まえたからすぐに殺すという訳では無いんですよ?流石に取り調べ位はします」

「そんなの信じられるわけねぇだろ」

「本当ですよ。我が称号に誓います。この国王軍最強の一角に連ねられる、星雄の騎士に誓ってね」

「星雄の騎士……」

「そう、おとなしく鬼を渡してくれれば危害は加えません約束しますよ、ええ」

「でも俺はそんなものには屈し…」

「もういいですよ」

全員の視線が声のする方…階段から降りてくる僕に集まった。

「何で来たんだ」

「ほう、君が件の鬼ですか」

「そのようですね。僕が大人しく従えばこの屋敷には…屋敷の人達には手を出さないんですね?」

「ええ、約束しますよ」

「そうですか、ならどうぞ連れて行ってください」

手枷をかけられそのまま連れていかれる。

「何を言ってんだ!そんなの」

「安心してよクリス。僕は大丈夫だ」

「そんな訳ねぇ!お前だってわかっているだろ!!」

「何のことかな、僕にはただ事情を話して信じてもらえるまで我慢する事しかわからないよ」

「ルイス君…」

「大丈夫ですエグルさん。もう最初に来た時の怯えていた僕ではありませんから……ではどうぞ」

「ええ、言われなくても……すぐに君を殺すよ」

放たれた言葉は裏切りの言葉。約束を破り、人を騙し、称号すらも裏切った騎士。その一閃は僕の喉に吸い込まれるように放たれそのまま心臓へと深々と剣が突き刺された。

夥しい血液が隊長へと降り注ぐ。剣が心臓から抜かれそのまま僕の体はそのまま地面に落ちた地の海へと落ちていった。

「ル…ルイス……」

「ルイス…君」

「鬼ってのもあっけないものだったな。これなら俺もすぐに新しいタロットの騎士になるのも時間の問題だな」

タロットの騎士……ああ、22枚のタロットの恩賞を受けた22人の騎士。そう、鬼の一族を滅ぼした騎士達だ……

「てめぇ!!!!」

クリスが激昴する。拳を固め、その拳には紅の魔法の特徴、炎が生み出されていた。
それを隊長目掛けて打ち出そうとした瞬間。

「78……」

「!?」

そこにいた全員の動きが止まった。声の出処はわかっている。
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