第3章:再会、繋がる絆
第66話「合流」
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弦が引き絞られる音を聞き、そして放たれた矢と共に暴走体に接近する。
...椿の左手が負傷している今、椿はあまり連続で矢を放てない。
だからこそ、一回一回のチャンスを無駄にはしない...!
「っ....!」
触手が椿の矢を薙ぎ払う。その触手を僕は飛び越え、さらに接近する。
懐から御札を取り出し、再び襲ってきた触手と矢に投げつける。
「弾けろ!」
御札から霊力が迸り、僕に迫ってきていた攻撃は逸れる。
そして間合いを詰め、リヒトを振るった瞬間...!
「っ!ぐっ...!」
瘴気が庇うように割り込み、剣先が逸らされる。
斬り返しで再び攻撃するも、今度は短刀で防がれた。
「やっぱり...!」
深追いは禁物だ。今の僕らには強行突破できる余力は残っていない。
すぐさまバク宙の要領で後ろに飛び退き、襲ってきた触手を回避する。
さらに追撃で飛んできた矢を利用し、防いだ反動で椿の所まで飛び退く。
「決定打が足りない...!」
「霊力不足と...先の戦闘での傷ね...。」
幸い、那美さんと久遠はユーノに守ってもらっているから庇う必要はない。
椿を再現してると言っても、所詮は魔力だからな。ユーノなら防げるだろう。
「朱雀落は...?」
「....一射が限度よ。それ以降の戦闘にも支障を来すわ。」
決定打になりうる椿の技は一回が限度。
しかし、それも回避されれば終わりだし、放つまでが無防備だ。
「っ...!とにかく、突破口を見つけるしかないな...!」
「ええ...!そうね!」
その場を飛び退き、飛んできた矢を躱す。
理性がないおかげで回避は容易い方だが、それでもジリ貧だ。
このままでは、先にスタミナが尽きる....!
「(どうすれば...!)」
先も言った通り、突破口を見つけるしかないのか...。
そう思った瞬間、閃光が走った。
ピシャァアアアアン!!
「なっ...!?」
瘴気に防がれたが、充分決定打になりうる強力な雷。
そんな事ができるのは、僕らの中には.....っ、一人だけいた...!
「久遠...!?」
「...!私も、戦う...!」
そこには、巫女服の姿をし、狐耳と五本の尻尾を生やした金髪の女性がいた。
「(....誰?)」
...って、久遠か。少女形態の面影があるし。所謂、本気モードって奴なんだろう。
“カタストロフ”の時に使わなかったのは燃費が悪いからって所か。
短期決戦を目指している今ならちょうどいいな...!
「(よし...!)久遠!突破口を開くために強力なの頼む!ユーノは変わらず守っていてくれよ!...椿、
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