第3章:再会、繋がる絆
第66話「合流」
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「―――と、いう事のようだ。」
アースラにて、クロノは神夜達に事の顛末を話していた。
アリシアも補足の説明をしておき、これで優輝と無意味に戦う事はなくなるはずだった。
「....なんだよそれ。全部あいつのせいじゃないか!」
「っ、何を言ってるんだ?」
説明し終わった途端、神夜はそう言い切る。
「あいつがジュエルシードを持っていたからこうなったんだろ!?おまけに勝手に暴走させて...!あいつが緋雪を生き返らせたいなんて願望を持ってたからこんな事に...!」
「今はそれどころじゃないだろう!?事は想像以上に複雑かもしれないんだ!」
クロノとアリシアは、記憶が改竄されているかもしれない事は説明していない。
しかし、それが仇となり神夜の思い込みは加速する。
「あいつのせいで葵は殺されたんだろう!?椿といつも一緒にいる葵があの場にいないのは、そういう事だろ!?」
「お前...!」
勝手な事を口走る神夜に、クロノが抑えようとして...。
―――パァアアン!!
「.....えっ?」
「っ....!」
「アリシア?」
...アリシアが目に涙を浮かべつつ思いっきり神夜の頬を引っ叩いた。
「ふざけないでっ!!ジュエルシードを持っていたから優輝のせい?だったら...!だったらその場で守られるだけでしかなかった私はどうなるって言うの!?」
「な、なにを...。」
いつも自分の味方をしてくれるアリシアが、自分を否定しだした事に酷く動揺する神夜。
そんな事などお構いなしに、アリシアは言葉を続ける。
「優輝達は、本当なら優輝の偽物ぐらい、どうって事なかった!優輝と椿と葵...三人だったら例え偽物でも普通に倒せた!...なのに、なのに倒せなかったのは、私がいたからだよ!私がいなかったら、偽物なんてもういなかった!」
「おい、アリシア...!」
涙を流しつつ、自分を責めるアリシアに、クロノはどう止めればいいかわからなかった。
「全部優輝のせい?...ううん、違う。私のせいだよ!優輝を責める前に、私を責めたらどう!?優輝達がどれだけ辛い戦いをしたと思ってるの!?」
魔力は使えず、リンカーコアは痛み、何もできないアリシアを守りながら自分よりも魔力が多い偽物と戦う。...例え、椿と葵が万全でもそれは途轍もなく厳しい戦いだった。
「何もできなくて、無力で、足手纏いな私を庇って優輝達は戦ってた!優輝に至っては、リンカーコアが吸われて魔法が使えなかったんだよ!?それなのに...それなのに優輝のせいだって決めつけるなぁ!!
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