第13話 反英雄
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り爆散する。
「・・・・・・・・・・・・身代わりか」
しかし爆散したのはサーヴァントを模しただけのオートマタだった。
周辺に一見バラバラになった人体に見えるオートマタの各部分が散らばっている。
あの一瞬に入れ替わったと言う事は考えにくい。
神代の魔術師なら可能だが、攻撃と防御方法からそれは無いと確信する。
であれば、最初から本体はこの町にすら居なかった事になる。
「本人は安全な場所で高みの見物とは、実にキャスターらしい」
しかし身代わりとは言え中継地点の核を撃破した事により、先程まで感じていた二つの電波が消失する。
「取りあえずは退け――――魔力反応の増大!?」
葵紋病院の方向からの魔力反応に、士郎は思わず目を剥くのだった。
−Interlude−
士郎がサーヴァントの中継地点となる身代わりを撃破するほんの少し前、天谷ヒカルの病室では反英雄が召喚される直前だった。
「――――されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者」
「・・・・・・・・・クク」
ヒカルは男が持っていた魔導書にかかれている呪文を呼んでいた。
ヒカルには魔術回路が無い代わりのリスクを払っているが、それに対して痛みを我慢している顔が見られない。
失敗しないように男が痛覚を遮断しているのだ。
その男は口角を少し釣り上げながらもは見守っている。
「――――汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――――!」
召喚陣から吹き荒れる風と稲光を、男がヒカルを守る様に遮る。
そして煙が晴れていくとそこには大男が中腰姿勢で立っていた。
白くはあるが、獅子の様な鬣の様な髪に、全身は傷だらけ。四肢には拘束具の様なモノが付いていて、一際目を引き付けるのは黒い仮面と雄牛のような立派な角である。
「見事だヒカル」
「この人が私の復讐を助けてくれるの?」
「ああ、だがその前に自己紹介を――――」
「――――する前に此処を離れますよ復讐者。サーヴァントが接近しています」
2人の会話に突如乱入したのは、先ほど士郎に倒されたはずのサーヴァントだった。
「フン、来たのか」
「ずいぶん前からこの町には居ましたよ。気付いていたでしょうに・・・。と、そんな事はいいですから彼女とその狂戦士も一緒に中に入れますよ」
「ヒカルの復讐の大切な記念日だと言うのに余計な事を・・・!」
迎えに来たと言うのに、明らかに迷惑そうに言う復讐者。
それに対して取り合う気が無い迎えに来たサーヴァントは、自分も含めた1人と3体の周囲を光で包み込んだ。
「あ、
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