第13話 反英雄
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「士郎!?何でお前が此処に?いやその前に、何だその仮装は?」
「あっ!?いや、これは――――」
そこで説明をしようとした途端、百代が追及を止めた。
今百代にとって一番会いたくない相手が士郎だったからだ。
注:周囲のオートマタを鎧袖一触の如く蹴散らしながら2人は向かい合っています。
「百代?如何したんだ?」
「・・・・・・・・・・・・」
「今日の夕方の組手もルー先生から断りの連絡を受けたが、体調でも悪かったのか?」
「――――してたろ?」
「ん?」
「新しい同居人とイチャイチャしてたろ!だからだっ!イライラしてたんだよッッ!」
「――――あれかっ!」
士郎が思いついた様に納得した事に、百代はやっと気づいたのかこの鈍感がと毒づいた。
しかし士郎が納得しているのは百代の考えとは別だった。
注:上記通りです。
「リズさんとティーネさんとイチャイチャしてるように見えたのか?」
「そうだよっ!」
「なるほど。つまり百代がしたかったって事なんだな?」
「何言ってる!そんな訳無いだろ!?」
「何でだ?百代は男より同性の女性を生涯の伴侶としたいんだろ?京からそう聞いてるけど・・・」
「なっ!!?」
士郎がこの話を聞いたのは一年ほど前で、当時の京は大和にべったりいちゃつく百代を見た腹いせとちょっとした茶目っ気で虚実織り交ぜて言い聞かせたのだ。
しかしまさか百代が士郎に異性としての好意を抱く事になるとは予想外だったので、現在2人にくっ付いて欲しいと画策している京からすれば過去の自分の言動を制止したくなるほどの痛恨のミスと言える。
まあ、士郎が今日まで勘違いして来たのは京の話に加えて、当人である百代が登下校時自分で作った可愛い女子生徒のハーレムたちに囲まれる姿を目撃した事が幾度もあるためだとも言える。
注:上記通り。
「その驚き様・・・・・・・・・まさか同性好きじゃないのか?」
「確かに好きだが百合ではないぞ!?只今まで周囲に魅力を感じさせる異性がいなかっただけだ!」
「そうなのか?じゃあ、何で百代は苛ついていたんだ?」
「何でって・・・・」
士郎に指摘されてはじめて自分が何故ここもだ苛ついていたのかを自己分析する。
注:上記。
(そうだ。士郎が誰であろうといちゃつくこうがアイツの自由じゃないか・・・・)
だがそれを思い浮かべるだけで苛ついて来る。
そして士郎程鈍感ではない百代は思い至ってしまった。
注。
(ま、まさか私は、士郎の奴の事が・・・・・・・・・好き・・・なのか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いいや――――そんな訳あるかァアアアアアアっっ!!」
「な、なんだ?」
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