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衛宮士郎の新たなる道
第13話 反英雄
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「クッキーの後継機――――とは思えないし、何かの宣伝か?ああ!その手の都合でこの辺り一帯静かなのか!」

 勝手に1人納得している所で、百代の背後から前方から来る同型のマネキンロボット――――オートマタの1体が百代の頭をかち割ろうと左腕を振りかざす。
 しかしそれを百代は気付いたわけでは無く、横にずれるように何となく自然に躱した。

 「なっ、何だこいつ等!?」

 躱してから初めて気づいて疑問をぶつけても、オートマタは幾度も左腕右腕を振り続けて百代に迫る。
 それを困惑しつつも何度も躱す。
 そして面倒になってきた百代は、勝手に1人で考え自己完結させる。

 「何所の宣伝か知らないが、多分エラーで襲ってきてるんだから正当防衛になるよなっ!」

 川神流の何の奥義や技でもない回し蹴りでオートマタが蹴り砕かれる。
 このオートマタは魔力をエネルギーに稼働しているが、サーヴァントの様な霊体では無いので、魔力の籠っていない攻撃でも耐久値以上の衝撃を受ければ当然のように壊れるのだ。
 そのオートマタが破壊された瞬間、前方から近づいて来ていた同型の群れが一斉に百代目掛けて駆けて来る。

 「アイツ等もか?」

 困惑したままでも百代は嬉しくなった。
 昨日は士郎の諸事情もあったが、今日の夕方の分を加えて二日続けて組手稽古をする気になれなかったのもあって、百代は久々に戦闘欲求を満たせずにストレスが溜まっていた。
 なので原因不明のロボット襲撃は、寧ろ歓迎したくなる突発的なイベントだった。

 「何だか知らないが、お前らで私の戦闘衝動の晴らし役になってもらおうかッ!」

 百代は久々に獰猛な笑みを浮かべながら、自分を囲うように展開するオートマタの群れの一部に突っ込んで行った。


 −Interlude−


 士郎は現在オートマタを振り切って、夜の街を駆け抜けていた。
 目指すは一般人に睡魔を促した電波の発生源。
 オートマタを振り切る前に、幾つかのオートマタを調べて電波の大凡の発生地周辺を特定したので、今はその当たりに向かっている。
 そんな士郎が目指していた周辺に到着すると、オートマタの群れと又しても出くわした。

 「これほどの数が集まっていると言う事は、矢張り電波の発生源はこの周辺にあるのか・・・ん?」

 大量のオートマタから目指していた場所が此処だとほぼ確信する士郎だが、そのオートマタが一向に自分に襲い掛からず背を向けていることに疑問が生じた。

 「なん」

 だと、言い切る直前に、前方の群れからまるで蹴り砕かれたオートマタが自分に向かって飛んできたのだ。
 士郎はそれを躱しながらも疑問がさらに深まった。

 (誰か戦っている?この辺りであと残っているのは、九鬼財閥の
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