第6部 贖罪の炎宝石
第3章 病
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がしたので、仕方なくウルキオラは酒をあけた。
爽やかな陽光が、窓を介して部屋の中へ入ってくる。
昨晩、ベロンベロンに酔ったシエスタは、ウルキオラの部屋のベッドで寝てしまった。
ウルキオラは、多くの霊力を消費しない限り、睡眠も食事も必要としないため、このままにしようかと考えたが、ルイズあたりに見つかると何かと面倒だと思った。
そのため、近くにいた召使に、シエスタの居室を聞き、抱きかかえて送った。
その後、部屋の椅子に座ってぼけっと過ごしていたら、いつの間にか朝を迎えていたのだ。
さて、そんな風にしていると、ウルキオラの居室の扉が叩かれた。
「開いている」と伝えると、扉が開かれた。
召使のようであった。
「ウルキオラ様。旦那様がお呼びです。ダイニングルームまでお越しください。
ダイニングルームまで足を運ぶと、公爵、カリーヌ、ルイズ、カトレア、エレオノールが昨晩の晩餐会と同じように、周りに召使を待機させた状態で朝食を摂っていた。
ウルキオラが扉を開くと、一斉に視線が向けられた。
「おお、来たか。お主も座れ」
そういって、公爵は一つの座席を指した。
そこは、ルイズの座る座席から一つ開けたところであった。
その前には、ヴァリエール家族と同じ料理が並べられていた。
「俺に朝食は必要ないんだがな」
「必要ない?興味深いお話ですわ」
カリーヌがウルキオラの呟きに答えた。
「必要なくとも、食べられはするだろ?」
公爵の言葉に、ウルキオラは少し悩んだが、頂くことにした。
座席に座ると、召使が紅茶を注いできた。
それを気にせずに、ウルキオラは食事に手を付けた。
味は一流。
さすがは名家というだけのことはある。
そんな風にウルキオラが考えていると、カリーヌが口を開いた。
「カトレアの治療は何時頃に?」
「俺は何時でも構わん。場所も、カトレアが寝そべることができればそれでいい」
ウルキオラはカリーヌを見向きもせずに言った。
「治療の際に同行してもいいかしら?」
エレオノールが口を拭きながら呟いた。
「構わん」
ウルキオラの言葉を聞いて、公爵が口を開いた。
「では、皆で同行させてもらうとしよう。構わんな、カトレア」
「はい。私はいかようにでも」
カトレアは、屈託のない笑みを浮かべて答えた。
それを聞いた公爵が、持っていたパンを皿の上に置き、ゴホンっと咳ばらいをした。
ウルキオラ以外の者は、視線を公爵に向ける。
「では、治療開始は2時間後とする。部屋は使用していない一室を用いる。部屋を清潔にしておけ」
それを聞いて、控えていた召使の内
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