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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第1章 第2話 使用人紹介
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しな」

「うん、わかったよリク」

見た目は少し悪い感じだが、中身はとても公平的で表裏のない精神状態が少し不安定な僕にとってもとても話やすい人物だった。そして、ここまでくるともう精神状態が安定して心地よい空間となっている、ここにいる彼らを信頼した証拠だった。そしてリクが席につき、またその隣の女の子が立ち上がる。身長は140程の小柄で、肩までの金髪の赤眼でとてもオドオドとしている。まるでここに来た当初の僕を見ているようだった。

「ええと…私は…マリー・セレスティア……です。……うぅ…」

「ええと、マリーってとっても恥ずかしがり屋でね、最初にあった人にだとこうなっちゃうの。気を悪くしないであげてね、慣れてくるとマリーもしっかり懐いてくれると思うわ」

「気持ちはわかります。僕もそうですから…よろしくマリー」

「は、は、はい…こ、こちらこそ……よろしく…お願いします……」

と、顔を真っ赤にしながら席へと戻った。そして今のところ最後の人物だ。また女の子だが今度は身長こそマリーと同じだが髪の色と眼の色が真逆だった。赤髪に黄色い眼をした天真爛漫という言葉が似合うような雰囲気のある子だ。

「あたしはメル・アルベル!この屋敷で戦闘員をやってるんだ!!」

「戦闘員?」

「そう!御主人は魔法も何も出来ないからな!だから敵とか魔獣とかが来たらあたしがほとんど相手するんだ」

「こんな調子だけどメルは本当に強いのよ。街の方にいる兵士達の隊長格と言っても差し支えない程よ」

「兵士…」

「そう、あたしは強いんだ!!だからタロットの騎士にだって負けないんだ!!」

「っ!!!」

『タロットの騎士』、その名前を聞いた瞬間眩暈に襲われ僕は意識を手放した。

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