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テイルズ魔術をプリヤ世界にぶちこんでみたかった。
慢心
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マ攻めさせてもらう、前衛は筋肉であるお前に任せたからな」

「私そこまでムキムキじゃないしっ! ばーかばーか!」

 馬鹿って言った方が馬鹿の法則に従って二重に馬鹿になってしまったイリヤスフィールを他所に、淀みが踏み込み距離をつめるために加速を始めた。

「う、うわわ来た!しかも早っ!」

 与えられた時間は少ない。先程のような強くとも短い強化魔術ではイリヤスフィールが制御不能に陥る可能性がある。ならば別の強化魔術を与えるだけ。自身を中心に陣を投影する、陣に含まれた式の意味は他者への強化。

「『生命の鼓舞、躍り狂え!』【チアリング】!」

 術発動に呼応して陣がさらに強く光を発する。と同時に強化の光が彼女をつつみ、術が成功したことが目に見える形で視認された。

「か、体が軽くなった……?」

『他者への強化魔術とは……これは驚きですね〜』

「でも、これなら!」

 ぐっと彼女が踏み込むと、ドンっという音と共に目の前から見事消え失せる。淀みの方へと目を向けてみれば、イリヤスフィールが女と交戦中であるのが見えた。出来るだけ僕に注意を向けさせないように近距離で散弾を連発する作戦に切り替えたようだ。あぁいう柔軟性があると、僕としては非常にありがたい。

 さて、僕もサボっていないで仕事をしようか。と言っても僕に出来る戦法は夢で見た通りのことをなぞるだけだ。前衛が止めている間に、僕が威力をぶつける。難しいことを考える必要は何もない。僕のような、いやあの男のような魔術師は、とりあえずぶっ飛ばす魔術しか使えないのだから。

 陣の投影を始める。

「『其は汝の終末にして墓標!』」

 座標軸目測、指定完了。魔術陣から指定箇所への魔力の壌土による形成を開始、完了。方位角固定、目標確定。
 柔そうな横っ腹をぶっ叩く。

「【グレイヴ】!」

 散弾のせいでまともに身動きの取れていない淀みの真横に魔力でその形に形成させた岩の槍が地表を砕き現れる。いくら化け物と言えど予告なき一撃にまともな反応を見せることは出来ないらしく、無防備なままその横っ腹に岩槍がぶち当たる。

 当たった、という達成感と、魔術を使ったという充足感が僕を満たしていく。僕も特別な存在の一つであるというオンリーワンの確信、そういうものが内にあるという快楽がどうしようもなく僕を貪っていた。

「あの対魔力を抜いた!? あぁもう全然わけわかんないけどっ、とにかく二人で一気にいきなさい! 速攻よ!」

 遠くで頭を抱えながら叫び散らす遠坂凛の姿は滑稽ではあったが、その実指示は的を得ている。どんなものだろうと勝敗があるもので自分が確実に勝つには、相手に気持ちよくプレイさせないのが重要だ。先の術、穂先が尖っていなかったとはいえ、あの質量をまと
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