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テイルズ魔術をプリヤ世界にぶちこんでみたかった。
慢心
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 夜の校庭に人工的な明かりはない、僕ら互いを視認させるための光は月が代わりに担っていて、僅かなながらの明るさが僕たちの戦闘の手助けとなっていた。

 しかし自分でも今のはよく間に合ったと思った。自分に強化魔術をかけようと思った矢先にイリヤスフィールが襲われているのが見えたから、頭に思い浮かんだ通りの術を発動して彼女を守ったのちに強化魔術を付与、そのまま突撃してドロップキック。って改めて思い返して見ると、かなり小学生離れしたことをしているなぁ僕。
 魔術の世界は人外の世界に片足を踏み入れているのは最初のあれでよく分かっていたけれど、ここまで顕著に表れると色々と不安になってくる。

 けど、そういうのは後で考えれば済む話かな。

『それで聞きますけど、どれぐらい戦えますか?』

「ルビー!?」

『イリヤさん、ぶっちゃけて言うと私たちだけではあれに勝つことはできません。向こうにはあって、こちらには足りないものが五万とありすぎるのです。だから一つでもアドバンテージを多く得ることが出来なければ、私たちは負けます』

 僕は俯いていたから戦いをあまり見てはいなかったが、さっきの状態から見るに戦況は芳しくないのだろう。

 イリヤスフィールは直感タイプの天才型だから正解を朧気に散らばる経験から拾い上げることが出来るが、そもそも当たり前のことだが今の日本に戦闘を経験する小学生の数自体が少ない。それに人型と戦うと言う躊躇いもある。もちろん僕にもあるが、どちらかと言うと迫害する人間の気分になっているからまだ大丈夫だろう。

 なんにせよ、人に在らざる化け物にはご退場願わなくてはならない。

「大船が1隻増えたと思って貰って構わない」

『ほほー頼もしいですねぇ! では、期待しましょうか』

「で、でも……」

 イリヤスフィールはまだ何か思うところがあるらしく、どこか言葉をつまらせている。大方僕には危なすぎるとか思っているんだろう。昔から僕は運動が絶望的すぎるからな、わからないでもない。でも今は使えるものはなんでも使い、とにもかくにも生き残ることが先決だ。

 それに、イリヤスフィールは一つ忘れていることがある。

「イリヤスフィール、僕はお前と違ってドジを踏むような男じゃない」

「せ、折角心配してあげたのにこの態度……っ!」

『お二人とも、漫才はその辺りにしないと。もう向こうは準備万端ですよ!』

 その声に淀みの方へ目を向けてみれば、いつでも襲いかかってこれるように背を低くし両足を広げ構えている女の姿があった。先程のような不意打ちならともかく、真っ向から来たあれに僕が対応できるとは思えない。ここはイリヤスフィールを任せるとしよう。

「行くぞイリヤスフィール。僕は魔法使いタイプだから後ろでチマチ
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