第9話 発情(※)
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旅しているとのことだが、しばらくはこの街に居るらしい。
そろそろ宿に戻ろうかとギルドのドアを開けたところで、突然呼び止められた。
振り返ると、そこには剣士と言った感じの格好をした男が立っていた。
顔は…。
どちらかと言えば、イケメンになるんじゃないか。
「お前、クラインと仲が良いらしいな」
「で?」
宿に帰って休みたいんだがな。
何だ、こいつは。
美少女・美女に呼び止められるならともかく、男に呼び止められたところで何も嬉しくない。
「お前、ランクは?」
「E」
「E?はっ!」
本当に何だこいつは。時間の無駄だな。
こいつの用件も何となく分かった。
ランクの低い俺とクラインが一緒に居るのがムカつくんだろう。
あるいは、クラインに気があるか。
「クラインはどうしてEの奴と一緒に居るんだろうな。お前なんかといるより、ランクBの僕と一緒に居る方が彼女のためだというのに」
果てしなくメンドクセェ……。
俺に言わないで、本人に言えよ。
そんなことも言えねぇのかよ、チキンでヘタレが。
「お前もそう思うだろ?ランクEとBとでは、歴然だ。絶対に、僕の方が強いんだから」
今日の晩飯は何かな。
…あっ、考えてきたら腹減って来たな。
早く帰ろう。
「ああ、そうだな。お前の方が強い強い。はい、決定。じゃ」
「お前、僕をバカに!」
俺はドアを閉め、バカの言葉を無視してギルドを出た。
俺はやや急ぎ足で宿に帰ると、クラインの泊まる部屋をノックする。
「ん?ああ、シュトラーセか。無事に戻ったか」
「…ああ」
思わず驚いてしまい、一瞬言葉を失った。
クラインはメイルなどは当然外しており、その下に着ていた黒の服も脱いでおり、上に着ているのは白のタンクトップだけという格好だった。
しかも、双子山の頂上にある頂点も若干透けているではないか!
何てけしからん!
だが、良い!!
「お帰りニャ、シュトラーセ」
「ああ。…ただいま」
ただいま、ね。
久々に言ったかもな。
「じゃ、俺はもう寝る。ノイは、この部屋で頼む」
「私は構わんが」
「ニャ?シュトラーセと一緒に寝ないニャ?」
「……」
「……」
ノイの純真無垢な発言に、俺とクラインは黙り込む。
クラインも自分なら大丈夫だと思っているようだが、ノイはマズイと考えているようだ。
クラインもノイも同じで、マズイんだけどな。
さっさと退散するとしよう。
俺はノイの質問には答えず、隣の部屋に入る。
クラインに任せるとしよう。
俺はアサシンの装備を1つずつ外し、テーブルの上に置いていく。
何故か、ア
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