第9話 発情(※)
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不意に聞こえてきた声。
俺はすぐに狼たちを影に戻し、考えを巡らせる。
死んだ奴らの荷物を探っているところを見られているのはマズイな。
…いや、まだ見られたと決まったわけじゃない。
焦らずに話さなければ。
「何でしょうか?」
俺は振り向くと、声の主を確かめる。
同時に、俺に雷鳴が奔る。
こ、これは!!
俺の視線はただ一点に集中している。
クラインをも上回る胸だ!
100cmは軽く超えている!!
H、いやそれ以上か!!
下着を着けていないのか、双子山の頂上が自己主張している。
しかも、それほどの胸を持ち、素晴らしい美貌だ!
夕陽に反射して光るブロンドの髪、淡いルージュを引いた瑞々しい唇。
胸はこれほどまでに大きいのに、他の部分には無駄な贅肉が付いていないようだ。
耳が尖っているから、エルフのようだな。
ハーフかどうかは分からんが。
しかし、神々しいほどの美貌に素晴らしき胸!!思わず拝んでしまいそうだ!!
「…あの、拝まないで下さい」
おっと、無意識に拝んでいたようだ。
彼女には、乳神様のご加護があるのだろう。こんな胸を拝めてありがたや、ありがたや。
「は、恥ずかしいので……」
これは失礼。
ええと、用件は何だっけ。
「何があったのかです」
「ああ、そうでしたね。3人の冒険者たちが、水蜥蜴人に倒されてしまったようです」
俺は倒れた3人の冒険者を示した後、切り裂かれて焼け爛れている水蜥蜴人を見る。
俺の視線を追い、彼女も転がっている死体に視線を移す。
まあ、狼たちが喰った水蜥蜴人もいるし、一部の奴は噛み付いたような跡が残っているけどな。
「あなたも、冒険者なのですか?」
「ええ、一応。登録したばかりですけど」
「そうですか。私はエルフのシエラと申します」
「俺はシュトラーセ」
ここで話をし続けるのもマズイな。
シエラと名乗った彼女。
彼女の性格は分からないが、男たちの金を拝借したことがバレるのを聞いて騒がれるのはマズイな。
ここを早く離れる必要がある。
「いつモンスターが来るか分かりませんから、リムンヘルドに戻りませんか?」
「依頼はよろしいのですか?」
「水蜥蜴人が討伐対象でしたので」
「では、ご一緒します」
では、帰るか。
しかし、影を使うかどうかは躊躇うな。《影操》は俺の切り札ともいえる。あまり他人に晒したくは無い。
「馬がありますので、ご一緒にどうぞ」
喜んでー!!
普通の馬で走った
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