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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
245部分:第三十四話 氷と毒その五

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第三十四話 氷と毒その五

「ならば今度は」
「その白薔薇か」
 ミシェイルは先程彼の同志達を倒したその白薔薇を見るのだった。
「それで攻めるというのか」
「その通りです」
 アフロディーテは右手にその白薔薇を見せそのうえで言ってきた。
「これで今度は貴方と」
「それならばやってみせるといい」
 ミシェイルはその白薔薇を見ても臆するところはなかった。
「貴様の思うままにな」
「随分と余裕ですね」
「当然だ。既にその技は見た」
 彼は言った。
「ならば。それがどういったものかもわかった」
「一度見た技はということですか?」
「それが聖闘士だけの専売特許とは思わないことだ」
 ミシェイルは吹雪を放ち続けながらまた言うのだった。
「そういうことだ」
「どうでしょうか。それは」
 しかしアフロディーテもまた引くものはない。
「私もまた。それがわからないとでも」
「というと私が読んでいるのを既にわかっているというのか?」
「さて」
 ここではあえて答えないのだった。
「それはどうでしょうか」
「まあいい。とにかくだ」
 ミシェイルの出す吹雪がさらに強くなってきていた。
「私のこの吹雪と貴様の薔薇。その勝負も続いているのだぞ」
「それもわかっています。ですが」
 アフロディーテはさらに言う。
「この私の白薔薇を防いだ者は今までいないのですが」
「ならば放ってみよ」
 ミシェイルの言葉はまた不敵なものになってきていた。
「私にな。そこまで言うのならばな」
「では。遠慮はしません」
 アフロディーテも退くつもりはなかった。実際にその白薔薇を構えてだった。そのうえで今それをミシェイルに向けて放ったのだった。
「ブラッディローズ!」
 白薔薇が放たれミシェイルに向かう。薔薇は冷気に穴を開けそのまま向かう。今まさにミシェイルの胸に突き刺さろうとするその時だった。
「何ィッ!?」
「残念だったな」
 白薔薇は彼の左胸の前でその動きを止めた。そうしてそのうえで凍っていき粉々に砕けそのうえで落ちていった。薔薇を凍らしそのうえで防いだのであった。
「この私に薔薇は通じない」
「貴方の冷気もまさに攻防一体というわけですね」
「その通りだ。さてピスケスよ」
 ミシェイルは砕け散った薔薇には目もくれずまたアフロディーテに対して声をかけてきたのだった。

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