暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
着ぐるみかくれんぼ
[1/6]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
シェリアside

「ミリアーナ!!一度落ち着け!!深呼吸しろ!!」

黒くて艶やかな髪をした女性の怒声が飛び交うフィールド。ただ、その声をかけられている猫耳の女性はよほど頭が混乱しているらしく、オドオドしているだけでなかなか落ち着きを取り戻せないでいる。

『ゲーム終了!!ウェンディ選手が成功しましたので、第二戦《クォータージャンプ》!!勝者!!小さき魔術師(リトルマジシャンズ)です!!』

すると、二人の人魚の呼吸が合うよりも早く、ゲーム終了のアナウンスが鳴り響く。それを聞いた瞬間、あたしは思わず両手を上げて叫びそうになったんだけど・・・

「よっしゃあ!!」

それよりも早く、ガッツポーズしながら大声で声を張り上げた少年がいました。

「「「「・・・え?」」」」

それに思わず面を食ってしまった、その場にいる四人の女性陣。普段飄々としている少年が喜びのあまり大きな声を出したことで、勝ったことに対する喜びが完全に飛んでいったあたしとソフィアは、いまだに喜びに体を震わせている少年をポカーンと見つめています。

「・・・ハッ!!」

その視線に気付いた彼は、こっちの様子を伺うような、子犬のような目で見た後、小さく咳払いをして何事もなかったかのような表情でそっぽを向いてしまいました。

「く・・・クフフフフ・・・」

その姿にお腹を抱えて膝をついている銀髪の少女の気持ちがすごいわかる。でも、それと同時にレオンがあれだけ喜んでいた理由もすごくわかるんだよね。

ゲームが開始していくと、本物のカグラの策略であたしとソフィアが見破られてしまい、レオンとカグラの一騎討ちになっていました。ただ、レオンもかなりボロが出ていて、いつ見破られてもおかしくない状況だったんだけど、ミリアーナさんがリオンのことをあまり把握できていないことをうまく利用し、ギリギリながらもここまで粘ることができました。いつやられてもおかしくない状況で役割り果たしたことに、レオンは喜びを爆発させていたんだろうな。

(後で運営から写真焼き増ししてもらおっと)

この大会の様子は後々街の中に張り出されることになっている。そのための写真を運営が撮っているはずだから、きっとさっきのガッツポーズも撮されているはず。それを想像しただけで、あたしも嬉しくて頬を緩ませてしまう。

「何笑ってんの?二人とも」

大爆笑のソフィアと笑いを堪えているあたしのステージの下でジト目をしているのは、さっきまで目の前の離れ島にいたはずの氷の神。いつの間にそこに来ていたのかわからなかったあたしたちは、びっくりして二度見をしちゃった。

「ほら、早くシリルたちのとこに行こうぜ」

まるでさっきのことをなかったことのように振る舞うその姿に、ますます笑いが込み上
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ