帰郷-リターンマイカントゥリー-part1/ルイズ連れ戻される
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を言う。そんな彼女にジュリオは余裕の態度を崩さずにアドバイスする。
「サイト君と話をしたいのなら、まず君から話を吹っかけてみたらどうだい?」
「…いいわよ、あんな犬のことなんか」
しかし素直じゃないルイズのこと、そういったことを簡単にできない。意地を張ってどうでもいい振りをする。
「ふーん、それなら僕と二人で話をして見ないかい?」
「な、なんでそうなるのよ!」
ジュリオのからかっているとしか思えない誘いにルイズが怒鳴る。ちらっと、サイトの方を一瞬見るが、サイトはルイズの方を見ていなかった。さっきからハルナが持ってきた地球の私物を見て、話を弾ませている。
(ご主人様が他の男に言い寄られても、なんとも思わないわけ…?)
ルイズは意地っ張りゆえに、理屈ではない、素直に認めたくない気持ちが自分の中で高まっているのを痛感した。次第にわなわなと身が震え出す。
「ヴァリエール殿、こちらでしたか」
「あ、アニエスさん」
するとそこへ、アニエスがサイトたちの元にやって来た。サイトが彼女の来訪に気がついて彼女の方を向く。
「お前たちもいたか。ちょうどいい…む、あの二人はどうした?」
「キュルケとタバサなら、用事があるから既すでに既にここを出たよ」
レイナールが、ここにいない二人のことを簡潔に伝える。
「そうか、あの二人は正規の者ではなかったからな。仕方ない。
それはそうと、女王陛下から貴殿らにお話したいことがあるとのことだ」
「姫様から?」
再びアンリエッタからの誘いの話に、ルイズも顔を上げた。やけに立て続けだ。何かあったのか。
「済まないが私に着いてきて…」
「その必要はないわ」
着いてくるようにアニエスが言ったその時だった。突然サイトたちの耳に聞き慣れない耳に聞きなれない声が聞こえる。見ると、アニエスの後ろから、長身で長い金髪に、つり上がった鋭い目を向ける女性がいた。
「あの、あなたは…」
誰もが、一体どこの誰かと疑問を抱く。しかし、ルイズだけ反応が皆と違っていた。口をパクパクさせ硬直している。
「え、ええええ…エレオノールお姉様!?」
「お姉さま?へえ…って!?」
お姉さま!?それを聞いたとたんにサイトたちは驚愕する。
ふと、サイトはあることを思い出す。エレオノールという名前、確か以前にどこかで聞いたことが…そうだ!確かルイズがお姫様からの依頼でもらった金が少ないとかごねて銀行に行ったとき、銀行員からもらった手紙にこの人の名前があったんだっけ。
「じゃあ、この人がルイズのお姉さん…」
見れば見るほど、このエレオノールという女性がどことなくルイズに似ているとサイトたちは思った。身に纏う貴族のオーラ、プレッシャーもそれらしいし、顔つきや髪型も似ている。何より、いかにもキツそうな性格を体現したような険しい表情。まさにルイ
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