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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
帰郷-リターンマイカントゥリー-part1/ルイズ連れ戻される
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喜ばしい。
だが、以前からアンリエッタは気づいていた。今の貴族たちは、すべての解決をウルトラマンに任せきりにしようとしている意図がどうしても見えた。タルブでの戦の直前のアンリエッタの言葉に、その愚かさに気づいた貴族もいたが、今の彼らに怪獣と五分に戦えるだけの手段がないのだ。いやでもウルトラマンたちに任せきりになるのも致し方なかった。
「ですが、それを差し引いても、レコンキスタを…現アルビオンを打倒しなければトリステインだけでなく、ハルケギニア全土の脅威となるのは目に見えておりますぞ」
「もちろん、私もレコンキスタを許す気はありません。同じハルケギニアの民でありながらその誇りを捨て、異星の侵略者に媚を売り、怪獣の力で民たちを蹂躙したあの痴れ者たちの蛮行を止めなければなりません。ですが…私たちに、彼らと共に戦う力はありません。かろうじて、援護ができる程度。ゲルマニアも、盟を継続する意思はあれど軍事に手を貸す気配は…」
アンリエッタも、国の全てを担う女王としても、愛する男と利用し幼き日からの友達さえも利用しようとしたレコンキスタを許す気はないのだが、対抗手段も対策もまだ目処が立っていない。
レコンキスタから奪取したジャンバードを、あのタルブでの戦いのように武人の姿に変形する方法も、異星の科学技術で改造されたレキシントン号もまだ動かすことができない状態だ。
しかも、同盟国にしてキュルケの祖国であるゲルマニアも、怪獣による自国へのダメージを恐れて、トリステインのために軍を出すことを渋っている。前述のとおりウルトラマンの存在もあって、別に自分たちが手を貸す必要などないと考えている者が多かった。
余談だが、レキシントン号は元の『ロイヤル・ゾウリン号』に名前を戻された。これは、レコンキスタが自分たちの初勝利の場所の名前をそのまま取ったものだが、あのような恥知らず共の名づけた名前など不愉快だという声があったため、かつてアルビオン王党派がつけたものに戻したという。
話を戻そう。まだ決定打を持たないトリステインができる行動として、マザリーニはひとつの予想をたてる。
「では例の…虚無の担い手である、ヴァリエール公爵の三女殿のお力を?」
「…できれば避けたいことですが、他に手がない以上は…やはりルイズたちの力を借りざるを得ません。あの力は、全系統魔法の中でただひとつ怪獣にダメージを与えられるもの。民を守るために、使わなければならないでしょう」
アンリエッタはルイズの虚無のことは信頼できる者にしか明かしていない。貴族の中でも、国を裏で腐敗させるような真似をしておらず、真の意味で国に貢献した者しかルイズの力の秘密を知らないのだ。
「ヴァリエール様は公爵家の出とはいえ、まだ齢16の少女。軍人たちから反発を買うでしょうな…」
「ええ…でも、それ以上に…私は、あの子や
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