暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
深淵-アビス-part2/奈落の底
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聞き間違いじゃ、ないんだよね…そうとって良いってことだよね?
嘘のようだけど、本当のことであってほしい。そんな期待が彼女の中で膨れ、高鳴りを早めた。
そんな彼女をよそに、サイトは下に降りていった。
ふと、彼は二階のどこかから、誰かの視線を受けていたような感覚を覚えた。
「ん?今、誰かいたのかな?」
しかし、人影と見られる何かは見られない。気のせいだったのだろうか。あまり気に留めることなく、サイトは下の階に降りていった。


だが、実はサイトのあの言葉を聞いていたのはハルナだけじゃなかった。
ちょうどサイトを探しに来ていたルイズに…恐らく最も聞かれてはならない人物に聞かれてしまった。
彼のご主人様であるルイズである。
さっきのサイトとハルナの会話の際、ついにサイトがほかの女子と話しているのを不快に思った彼女。ちなみにサイトの「僕はどこまでも、君のもとへ駆けつけよう」という言葉のあたりから二人の会話を聞いていた。それから二人の会話は、言葉だけなら十分に交際関係とも取れる会話だった。しかも極めつけは…

『本気だから』

その一言が、ルイズの心に決定的な何かを突き出した。
「…何よ、それ…」
納得できない何かが、彼女の中にあふれ出す。
と、そのとき、サイトが屋根裏部屋から降りて雇用しているのが目に入った。ルイズはそれを見て、反射的に近くの空き部屋に飛び込んで隠れた。
「ん?今、誰かいたのかな?」
降りてきたサイトは、少なくとも誰かがいたということだけはわかったが、それが誰なのかは結局わからなかった。いや、実際は透視で確かめることはできたが、さほど興味を持たなかったので、そのまま打ち上げ中の一階の店舗へ降りていく。サイトが一階に降りたのを足音で確認したルイズだが、外に出ようとはしなかった。
「……」
彼女は黙り込み、空き部屋のベッドに、わなわなと崩れ落ちるように腰掛けた。さっきのサイトとハルナの会話…どう考えてもそうとしか聞こえなかった。

サイトは、自分のことを見ていない。


あいつが好きな女の子は…『私じゃない』。


なんで…あんなことを言ったのよ。


あんたは私の使い魔でしょ…!

ご主人様を見てくれないなんて…使い魔としての自覚が足りないんじゃないの…!


ルイズの頭の中が、ぐちゃぐちゃになっていく。

いや、そもそもなぜこんなに動揺しているのだ。どうして使い魔が好いている女の子が自分じゃないということに、ここまで動揺している?
何度も考えていたことだし、指摘もされていたことじゃないか。サイトたちは元々地球と呼ばれる星の人間だ。本来この世界にとどまるべき存在じゃない。それを自分が、サイトを使い間として契約を交わしたことで無理やりこの世界に留めてしまっているだけ。しか
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