暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
深淵-アビス-part2/奈落の底
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分さえも十分に入りきれるほどの大きなものがいくつも設置されている。その中には、アスカも見たことがあったり、そうでないものを含めた怪獣たちが収められていた。ここは、レコンキスタがアルビオン各地やトリステインに侵攻する際に利用した怪獣たちが収められている、まさに生物兵器格納室だった。
なんだってこんな大規模なものを…それに、なによりアスカは、この施設を作った人物の人格が、命を弄ぶ許しがたい存在であることを容易に想像した。怪獣だって生きているのだ。それを、兵器として扱うなど、そうとしか思うしかない。一体何者なのだ、この施設を作り上げた者は。
…いや、この施設がどんな場所とか、今は関係ない。それよりもシュウを探さなければ。

ドオオン!!

アスカの耳に、大きな物音が聞こえた。何かが爆発したような、激しい物音だ。その音を追って、アスカは怪獣たちを詰め込んだシリンダー保管エリアの奥へと進んでいく。
しばらく通路の先を進むと、さっきのエリアとは異なる場所にたどり着いた。野球場のような、円形の客席がエリア内を円で囲み、中央にはまっさらな広場が広がっている。
これは…闘技場?中央のそれと思われる場所は、怪獣が何匹も収まるほどの広々としている。もしや、さっきの怪獣保管場所の怪獣たちをここで戦わせて、その力を試す用途でもあるのか?
しかし注目すべきはそこではない。闘技場のゲートの片方の扉が、粉々に砕けている。さっきの爆発したような音の発生源があそこらしい。もしかしたら、あそこにシュウが?
アスカは客席から闘技場へ飛び降り、破壊された扉の方へと駆け込む。
「な…!?」
そこで見たのは…何かの惨劇のあとのような有様だった。
周囲には、アルビオン兵の死体があちこちに転がっていた。それはまさに屍の山といってもいい。血が絵の具のように床を赤く染め、死体は引き裂かれていたり体の一部がもぎ取られていたりと酷い。グロテスク描写が濃いめの映画さえもかわいく見えそうだ。一体ここで何が?まさか、さっきの場所の怪獣が一匹脱走して暴れたのだろうか?
そう思いながら闇の奥に視線を向ける。そこに、捜し求めていた人物が立っているのが見つかった。
「シュウ!」
アスカは、闇の奥で背を向けた状態で立っていたシュウの元に駆け寄った。
「よかった、お前が無事で。にしてもこの周りの有様、たぶん怪獣が暴れたんだろうな。怪我はなかったか?」
おそらくここで怪獣が暴れ、そこにシュウがちょうど居合わせていたとアスカは予想した。
「シュウ、さっさとここから出ようぜ。ティファニアやマチルダたちも心配してるだろうし…」
それに、そろそろシュウから話を聞きたいと思っていた。テファたちの話によると、これまで無茶を繰り返してきたというシュウ。そしてアスカもまた彼が無理をしていることを察した。その理由
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