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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#1
STRENGTH 〜The Cyclops〜
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の為、か……
確かに 『その為になら』 どんな犠牲をも厭わず成長するしかないだろうな。
スタンドは精神の原動力(エネルギー)
強い決意や覚悟を持った者にこそ、絶大な力を与える」
 承太郎の持つ行動原理に、密かな共感を示したように銀髪の青年は呟く。
 その隣に佇む美男子も、瞳を閉じて追想に浸った。
(……)
 脳裡に甦る、深い菫色の瞳と嫋やかな栗色の髪を携えた、一人の女性。
 自分もその女性(ヒト)の為になら、そんな強い決意や覚悟を抱く事が
出来るのだろうか?
 性急で強引で、始末に負えない所も多分にあるが、
その本質は自分が想っているよりもずっと儚く壊れやすい、
護ってあげたいという気持ちを想わせる女性(ヒト)の為に。
 今は傍にいないその美女を想い出の中で静かに眠らせた花京院は、
再び眼前でブツかり合う二つの影にその琥珀色の瞳を移した。 




(地の利は、正直無いと考えた方が良さそうね。
舐めてたわけじゃないけど “制空圏” の分、
心の何処かで弛みが在ったのは否めない。
だから攻めきれない、対応される、虚を突かれる……ッ!)
 寂びた黒衣をはためかせ上空に佇む一人の少女。
 その双眸は、炎を凝結させたかの如き色彩の真紅。
 気流に靡く長い髪も同様に、さながら烈火の化身の如く紅い。
 背に陽炎舞い踊る紅蓮の双翼を大きく拡げ、眼下に佇む一人の男を睨め付ける。
「……」
 その男はマキシコートのような学生服を風に揺らし、
気高きライトグリーンの瞳でこちらを見据えながら不敵な微笑を浮かべている。
 しかしいま現在注視すべきは、
人類史上類を見ない、その神にも等しき美貌ではない。
 この世を司る万物の法則を無視し、
彼が 『海面に立っている』 というその事実。
 何故 “波紋使い” そして “紅世の徒” でもない
『スタンド使い』 が宙に浮くことが出来るのか?
 ソレは、ほんの数日前香港にて繰り広げられた、
狂猛なる紅世の王 “蹂躙の爪牙” マルコシアスとの激戦に由来。
 アノ時、その最終局面で承太郎は己のスタンドパワーを全開にし、
周囲の重力を振り切って顕現した王と真正面から対峙した。
 その事実を明確に認識し、更にソレを「応用」するコトによって
彼は新たなるスタンド操作の可能性を見いだしたのだ。
 常にスタンドパワーを全開にしていれば、
確かに宙へ浮くことは出来るが効果は持続せず
すぐに力尽きてしまう。
 故にパワーをスタンドの足のみに限定、
スタープラチナの質量を支え得るだけの力場を
最小限の部分に集束しエネルギーの消費を抑える。
「本体」 である自身はスタンドの 「法則」 により傍に佇む。
 今現在 「海」 を足場にしているのは地表をイメージし易く
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