コラボ:春人とナオキ。これは、とある日常
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
る。
「ちょっと3人とも?何してるのかしら?」
花陽と凛が別の世界に誘われそうになったその瞬間、横から透き通った声が聞こえ、ゆっくりと声がした方を向く。
「......絵里ちゃん」
「練習はどうしたのかしら春人くん?」
「海未ちゃんが部室の鍵を取りに行ってます」
「ふーん...それで、貴方は何してるのかしら?」
「何って、愛しの幼馴染みを愛でてるだけですよ?」
態度は平然としていて、元生徒会長の威厳をものともせずにさらりと軽く流す。
絵里は他生徒のクレームを聞いて春人を探していた。
『アイドル研究部の部室から男の叫び声が聞こえた』という。
最初聞いた時は自身の彼氏が春人に粗相をしたんじゃないかって疑ったけど、実際後を追ってきて春人が犯人だったということに内心驚いている。
何故なら"あの"春人だからだ。
巻き込まれる側とは思ってても自分が台風の目になってアクシデントを起こすとは一体誰が想像できただろうか。
表情には出てないけど、心臓の鼓動が早くなっているのがわかる。
「珍しいわね、面倒事を君が引き起こすなんて。気まぐれかしら?」
「それは違うよ」
また、さらりと即答した。しかも何故かネットリした口調で。
「僕は悪さしようだなんて思ってません。可愛い女の子と話するのが大好きで愛でるのが大好きなだけです。男は興味ありませんが、僕のやる事に邪魔するなら...そこは容赦なく、ね?」
「容赦なくって...まさか!!」
「そのまさかですよ絵里ちゃん。今頃ナオキくんは部室でいい夢を見てるんじゃないかな?」
叫び声の主はナオキだった。
瞬間怒りが沸き起こる。
絵里は春人に対して、2度目の怒りの感情を見せる。
自分の彼氏が何かされたんだ。彼女として黙ってるはずが無いだろう。
「春人くん!君は───」
「絵里ちゃんは、知ってますか?」
「な、何をよ」
「他校の男子生徒が貴女へ向ける視線の意味、ですよ」
話を逸らす。
あっち行ったりこっち行ったりとはぐらかしているような気がしてならないけど、とにかく耳を傾ける。
「尊敬、憧れ、興奮、欲望...思う事は人それぞれですが、圧倒的に多いのは性的欲望です」
「なっ!!な、何が言いたいの!?」
「わからないんですか?貴方にはそれだけの魅力があるということですよ。その映えた金髪ポニーテールからそこから見える首筋、整った顔立ち、バランスよく引き締まったボディライン、そしてすらっと細く長い足。全てにおいて貴方は完璧なのです。勿論、性格も、ですけど」
春人のイヤらしく品定めする目つきに悪寒を感じ、自身を隠すように縮こまる。
おかしい......今日の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ