第1章
旧校舎のディアボロス
第6話 悪魔の仕事、始めます!
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か?
「そんなに難しそうなの契約内容じゃないから、デビューにはうってつけよ」
部長がそういうのなら、大丈夫なのか?
「配達終わりましたぁ」
噂をすれば、件のイッセーと千秋が帰ってきた。
「来たわね。イッセー」
「あ、はい」
「今日はもう一つ仕事があるの」
「仕事?」
「小猫に二件、召喚の予約が入ってしまったの。そこで、片方をイッセーに任せるわ」
「・・・・・・よろしくお願いします」
「ああっ、こちらこそ──ていうことは、ついに俺にも契約が!」
契約デビューってことがあるからか、イッセーはやる気をみなぎらせる。
「左手を出して、イッセー」
「あ、はい」
部長に言われ、イッセーが左手を差し出すと、部長がイッセーの手のひらに指先で何かをなぞりだす。
すると、イッセーの手のひらに紋様ができあがっていた。
「刻印よ。グレモリー眷属である証。転移用の魔法陣を通って依頼者のもとへ瞬間移動するためのものよ。そして、契約が終わるとこの部屋に戻してくれるわ」
その他にも、部長は依頼者のもとに到着後の対応などの説明をする。
そして、その間に副部長が転移用の魔法陣を展開していた。
「到着後のマニュアルは大丈夫ね」
「はい!」
「いいお返事ね。じゃあ、行ってきなさい」
「はい! よーし! 野望に一歩前進だぜ!」
意気揚々とイッセーは転移用の魔法陣の上に立つ。
すると、魔法陣が光りだし、光がイッセーを包んでいく。
そして、光が止むと、イッセーの姿が消えて──。
「──あれ?」
いなかった。
イッセーは転移しておらず、その場で棒立ちしていた。
「・・・・・・部長。たしか、この転移って、そこまで魔力は必要ないはずですよね?」
「ええ。子供でもできることなんだけれどね」
「えっ? 何、どういうこと?」
イッセーは何がなんだかわからないという感じであたふたしていた。
「イッセー」
「な、なんだよ?」
「おまえの魔力が子供以下のせいで、魔法陣が反応しないみたいだ」
「えっと・・・・・・つまり・・・・・・?」
「イッセー。あなたはジャンプできないみたい」
「・・・・・・・・・・・・えええええええっ!?」
一拍あけて、イッセーが驚愕の叫びをあげた。
「あらあら」
「ふぅ」
「・・・・・・無様」
副部長が残念そうな表情を浮かべ、木場がため息を|吐き、塔城がキツい一言と、他の部員もそれぞれの反応を示して、イッセーに精神的なダメージを与えていた。
塔城のが一番ダメージデカそうだな?
そして、依頼者を待たせるわけにはいかないので、チャリで依頼者のもとに向かうという前代未聞なことになった。
「クッソー
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