第十話 気前よくプレゼント
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第十話 気前よくプレゼント
「おお、そうかそうか」
「そうなんだよーーーー」
イタリアはお家に帰って日本とのことを上司に上機嫌で話しています。二人で向かい合ってスパゲティにワインを楽しみながら話しています。
イタリアの上司は泣く子も黙ると言われているベニトおじさんですが。実は結構気さくで陽気ないいおじさんであったりします。イタリアに対しても普段は実に鷹揚です。
「それはいいことだ。実はわしもな」
「うん」
「日本のことは前々から気にしていたのだよ」
「そうだったんだ」
「面白い国ではないか」
持ち前のその鷹揚さをここでも発揮しています。
「実にな。それで御前と仲良くなってくれたことは」
「よかったんだね」
「実に素晴らしい」
赤ワインを一杯ぐびりとやってからまた上機嫌で言うのでした。
「それを聞いて安心した。それでだ」
「どうするの?」
「プレゼントをしなくてはな」
にこにことした顔で言います。
「御前が届けに行けばいい。我がイタリアの素晴らしき多くの文学作品を」
「ええっ、本当にいいの!?」
「何、構わない」
気前のいいことでも知られているおじさんです。ここでもそれは同じでした。
「それでは明日早速行け。いいな」
「うん、わかったよそれじゃあ」
こうしてイタリアは日本にイタリアの誇る文学作品を大量に持って来たのですがここで問題が起こっていました。しかもイタリアにもベリトおじさんにもわからないところで。
「収納場所どうしましょう・・・・・・」
その本の量があまりにも多かったのです。積み上げられた本を前に考え込む日本でした。
第十話 完
2008・1・6
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