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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
47.愛する者を守る為ならば鬼にでも悪魔にでもなれる。きっと…
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ははは!無駄だ、無駄無駄!俺はゲマ様の力で強化されたのだ!お前もあの時の父親と同じように、じわじわとなぶり殺しにしてやる!」
あの時!?父親と同じ!?
コイツが…この化け物がパパスお義父さんを…

「黙れと言っただろ!お前は口が臭い!」
リュカは怯むことなく攻撃し続ける。
斬りつけ、呪文を唱え、諦めない…
しかし一切の攻撃は効かず、逆にリュカの剣が弾き飛ばされた。
リュカの剣は、遙か後方の壁に深く突き刺さり取りに向かえば隙だらけになる。

ジャミは右前足の蹄でリュカの頭を握ると、力任せに振り回し始めた。
壁や床に身体を打ち付け反撃する事も出来ないでいる。
「ふはははは!己の無力を痛感しろ!貴様は国も、女も、何一つ守れんのだ!ふははははは!」
くっ…私の所為で…

「そ、そんなに…」
「ん?何だぁ?」
「そんなに可笑しいか?」
リュカはジャミに頭を握られたまま、ジャミの目の前に力無く垂れ下がっている。
もう戦う気力も無いかの様に…
「あぁ!可笑しいね!無力なヤツをいたぶるのは!」
リュカはジャミの目をジッと睨み付けている。
「じゃぁ…笑えよ…可笑しいんだろ?笑えよ!」
まだ目は死んでいない。

「ふはははは!お望み通り笑ってやるよ!お前の情けなさを!ふはははぐがっ!」
リュカの目の前で大笑いするジャミの口の中に両腕を深くねじ込む。
「バギクロス!」
リュカのバギクロスがジャミの体内で荒れ狂う!
表面を何かしらの結界で守られていても、体内は無防備なはず!
それを見越してリュカはバギクロスを連発する。
「バギクロス!バギクロス!バギクロス!」
ジャミの体が胸から裂け二つに分かれて崩れ落ちる。
リュカの全魔力を注いだバギクロスを至近距離で喰らっては、流石に耐える事の出来なかった様だ。

リュカは腕に残ったジャミの上半身を壁に投げ捨てると、私の元へ駆け寄り抱き寄せた。
「ビアンカ!大丈夫?」
「リュカ…ありがとう…私…」
「いいんだ、何も言わなくて。さぁ、帰ろう。みんなが…ティミーとポピーが待っているよ」

私とリュカは寄り添い、この部屋を出て行こうとした…その時!
「お〜っほっほっほ。いけませんねぇ〜。逃げようなどとしては」
とても耳障りなイヤな笑い声がこだまする。
「ゲマ!!」
リュカはこの声の主を知っている!
リュカが怒りの形相に代わり室内を見渡しだす。

すると死んだはずのジャミの上半身が起きあがりこちらを見つめている。
焦点の合わぬ目で…
「あの時の子供が、ここまで成長するとは思いませんでしたよ。お〜っほっほっほ。でもここまでですよ。貴方達は世界の終わりを石になって眺めるのです。」
言い終わるとジャミの身体が四散し、どす黒い霧が私達を包んでいく。
「きゃ!何
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