暁 〜小説投稿サイト〜
Blue Rose
第二十五話 外の世界へその九

[8]前話 [2]次話
 上は濃紺のブレザーと白いブラウス、青いアスコットタイの組み合わせで下は緑と青をメインにしてそこに赤と白を入れたタータンチェックだった。そのスカートを。
 優花は意識して短く折り脚を太腿の半ばまで出した、自分の白い生足を見て複雑な顔になり言うのだった。
「何か凄く」
「違和感あるかしら」
「子供の頃半ズボンは穿いてましたけれど」
「それでもよね」
「はい、スカートはなかったですし」
「それもミニだとね」
「凄くです」
 こう副所長に答えた。
「違和感があります」
「そうね、けれどね」
「女の子はこうした服をですね」
「着ているのよ」
「そうなんですね」
「スカート自体に違和感があるわね」
「不思議な感覚ですね」
 スカートのそれ自体もというのだ。
「どうにも」
「下から風が入って来るわね」
「はい、その感覚が」
「それがスカートなのよ」
「下着がそのままな感じです」
 優花はこうも言った。
「何だか」
「そうね、はじめてスカート穿くとね」
「こうした感覚なんですね」
「私達はもの心つく前から穿いてるから特に違和感はないけれど」
 普通の女性はというのだ。
「貴女はまた違うわね」
「そうなんですね」
「ミニスカートはどうかしら」
「恥ずかしいです」
 その脚を見ながらの言葉だ、自分自身の。
「そうも思います、ですが」
「ですが?」
「これを皆見るんですね」
「そうよ、普通にね」
「男の子も」
「ミニスカートの時は特に注意してね」
「脚の露出が多いからですね」
 白い脚だ、しかも形もいい。小柄な優花だが長さも程よい感じで美脚と言っていい位にまで整っている。
「男の子、男の人を刺激して」
「そうよ、だからね」
「注意しないといけないですね」
「奇麗にしてもね」
「はい、ただこの格好好きな人が多いんですね」
「そうよ、女の子にもね」
「何かわかる気がします」
 今も自分の脚を見ている、そのうえでの言葉だ。
「それは」
「何となくにしてもなのね」
「そんな気がします、注目されるのがわかりますから」
「それで好きな娘も多いのよ」
「ミニスカート、それに半ズボンですね」
「ファッションは注目されることが目的だから」
 このことは紛れもない事実であろう、人は何故着飾ったり目立つ服を着るのか。このことはやはり注目されたいからだ。
「それでね」
「ミニスカートを好きな娘も多いんですね」
「そうなのよ」
「そういうことですね、わかりました」
 優花も副所長のその言葉に頷く。
「じゃあ僕も気をつけながら」
「ミニスカートを穿くのね」
「そうします」
 こう答えた、ミニスカートにした制服姿の自分を見ながら。そして。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ