第3章:再会、繋がる絆
第65話「解決に向かう」
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「霊力はまだ使えるか?」
「ええ。霊脈と繋げるぐらいは。」
「なら、今は回復に専念だ。」
早速霊力を操り、霊脈とのパスを繋ぐ。
これで回復力も上がるし、椿に至っては失血死の心配はなくなる。
式姫ってその気になれば霊力があれば死なないしね。
「....これから、どうするの...?」
「...とにかく、態勢を立て直す。ユーノ、クロノ達と連絡は取れるか?」
「ちょっと待って.....っ...、無理みたいだ。」
ユーノが念話辺りを飛ばそうとしたが、通じない。
しかし、それだと僕が考えている状況と少し違う。
「...どういう事だ...?リヒト、結界は?」
〈....張られていません。〉
「だとすれば、デバイスを持たないユーノの通信が妨害されるはずが...。」
僕と葵の場合、デバイス(葵の場合は本人がだけど)に細工されて連絡できない状態になっていたけど、結界の妨害もないのにユーノの通信が繋がらないのはおかしかった。
「まさか、偽物が....いや、そうだとしても...!」
「....おかしいわね...。」
思考を加速させ、一つの推測が浮かぶが、それはすぐに違うと切り捨てる。
椿もおかしいと思い、そう呟いた。
「...何がおかしいの?」
「...この状況が、だ。ユーノの通信が繋がらないって事は、何かしらの妨害が働いているって事。でも、そんな事をする奴なんて偽物しかいないだろう?...けど、僕の偽物なら今の僕らに対して放置するはずがない。」
「そっか...!追いかけれるのに、追いかけてないなんて、優輝の偽物にしては甘すぎる...!」
僕の説明にユーノも納得したようだ。
「...偽物の目的は、本当に緋雪を生き返らせる事なのか...?」
「本人はそう言ってたけど、もしかしたら...。」
何か別の目的があるのかもしれない。そう僕らは思った。
「(第一、元々僕の心の奥底に残っていた願望...“負の感情”が形を為したんだ。...心の奥底に残っていた想いが、そこまでの執念を見せるか?仮にも僕だぞ?)」
自分でいう事ではないが、僕はそんな“負の感情”をずっと持っているような人間ではない。...それに、緋雪に対する後悔は他ならぬ緋雪自身のメッセージで払拭されているのだ。
「(...くそっ、わからない...。)」
所詮、相手は偽物。僕とは考えが異なるのかもしれない。
それにしても、僕らに対するこの詰めの甘さは疑問だが...。
「....でも、だったら葵はどうして...?」
「...葵は偽物の本当の目的を知っている。だから協力している....のなら僕らに何かしらのメッセージを残すな。...僕らがこの
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