第3章:再会、繋がる絆
第65話「解決に向かう」
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ニスは答える。
「リニス...大丈夫?」
「大丈夫です...。ただ、記憶に混乱が...。」
リニスは今では司の使い魔だ。
しかし、記憶が改竄されている今では、プレシアの使い魔だと誤認しており、そこでアリシアによって伝えられた真実から、記憶に矛盾が起こり、頭痛が発生しているのだ。
「(...リニスは司の使い魔だったから、司がいなくなっている今の状況だと、とても不安定なんだ...。記憶が改竄されていたからこそ、普通でいられたって事なんだ...。)」
今の状況と、リニスと司の関係性から、アリシアはそう推測する。
「(私が思い出したのは...多分、優輝のあの魔法を見てから...。それでも、どうして記憶が戻ったのかはわからないけど...リニスもどうにかして元に戻してあげたいな...。)」
「....すぅ....はぁ.....っ、何とか、落ち着きました...。」
記憶を戻せない事を歯痒く思うアリシアを他所に、リニスは何とか頭痛を抑える。
「...さぁ、行きましょう。アリシア。」
「...うん。」
リニスに連れられ、アリシアも皆の所へと向かう。
「(...戦闘もできない。何かの助けになる事もできない。...無力だな、私って...。)」
その時、アリシアは何もできない自分を悔しく思う。
「(.....力が、欲しい...。誰かの助けになれる、力が....!)」
このまま無力でいるのは嫌だと、ただただアリシアはそう思った。
―――....ドクン....
...胸の鼓動と共に体から溢れる力に、気づく事もなく...。
=優輝side=
「っ、ぁ....!」
「ぅぐ....!」
転移による浮遊感がなくなり、転移が終わったのだと確信する。
「...逃げ切った....の?」
「...なんとかな...。だが、追いかけられる可能性もある。その前に何とかしなければ...。」
ユーノの言葉に答えつつ、今いる場所を確認する。
「.....八束神社の裏手か...。」
「っ、ぐ...かふっ...!」
ここがどこか確認した所で、椿が吐血しながら膝をつく。
「椿!?」
「っ...先の戦闘ね...。ちょっと、捨て身すぎたわ....。」
「だろうね...かくいう僕も、結構無理を....っとと..。」
椿は左手をレイピアで貫通させられたからな。出血も多い。
僕もかなり無理をしていたので、ふらりとその場に座り込んでしまう。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ