現代科学超越摩訶不思議浮遊物体
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) の にらみつける。しかし現代科学超越摩訶不思議浮遊物体には効果がないようだ。というか、"は"ってことは遠坂凛もその恥ずかしい格好をしていたということだろうか。
年考えろよ。
「シッ!」
「僕が当たってやる義理はない!」
『恐ろしいぐらいに早いスウェー、私じゃなきゃ見逃してますね』
というか本当になんなんだよこの浮遊物体、さらっと喋ってるところを見ると本当に現代科学を蔑ろにしてるような存在だなこいつ。これが魔術の力という奴なのだろうか。
「で、魔術師殿。この浮遊物体はなに?」
「それはカレイドステッキのルビーよ。役割は色々とあるけど、それを説明するには私がここにいる意味から説明しないといけないわね」
「凛さんがいる、意味?」
「そう、ここからが本番よ」
そうして遠坂凛はどこからともなく眼鏡を取り出しては自らに装着する。先生気取り、のようなものだろうか。尊敬している先生が眼鏡をつけているとか、そういう理由からか? はいそこ、一人とステッキ。雰囲気作りとか言ってあげるな。
「結論から言うと、私たちは時計塔からの指示でこの町にカードを回収しにきたのよ」
「カード、ですか?」
これのことね、と言って遠坂凛は一枚のカードを提示する。それはトランプのように上下に対応しておらず、タロットのように意味のある数字も匂わせるような絵もない。
描かれているのは凛とした女戦士が弓を引いている、力強さを感じさせるシンプルなイラスト。デパ地下で売られているようなものにしては大きすぎるし、専用店で売っている商品にしては手が懲りすぎている。個人が趣味で作るには、あまりにも異質すぎる。
「えっと、A……r……」
「アーチャーだよ、お前ほんとにドイツ人かよ」
「しょ、しょうがないじゃん! 母国語は日本語みたいなもんなんだし!」
「はいはい漫才はもういいでしょ。で、あんたはこれが何に見える?」
「……少なくともトランプやタロットのような市販のカードじゃない。それぐらいしかわかないよ」
「タロットじゃないってわかってるなら十分ね。そ、これはタロットなんかじゃないわ。これは極めて高度な魔術理論で構成された、特別な力を持つカードなのよ」
「特別な力って?」
「えぇ。それこそ街一つくらい簡単に滅ぼせるぐらいのね」
街一つ滅ぶ、か。なんだか大事過ぎて小学生には想像し難い状況になってきたな。イリヤスフィールは戦慄しているけれど、多分あれは創作でいうお決まりの反応というものを無意識に返しているだけだ。現実もちゃんと見れているかどうか。
まぁそれを言えば、未だに中々にこった設定をした作り話だなと思っている僕も僕だが。
「……っ! そっか。つま
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