現代科学超越摩訶不思議浮遊物体
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てってばー!」
そうして話すまでに必要になった所要時間、プライスレス。
「――それで、その明らかに現代科学を超越した不思議浮遊物体を見たからには、僕にも当然説明があって然るべきだよね」
「えぇ。それにしても、あんたこの子とは正反対ね……良くも悪くも」
「おかげで苦労してるよ。良くも悪くもね」
「絶対に遠回しに馬鹿にしてるよね? そうなんだよね?」
この流れで確信できない時点で馬鹿だと回りに言いふらしているようなものだと言うことが何故わからないのだろうか。美徳であるといえばそれまでだろうけれど。
「ま、ここまで見られたのなら話すしかないわね。丁度状況についての説明と、これに聞きたいこともあるし。オラ逃げんじゃないわよ」
浮遊物体がぐわしと捕まれる。プラスチック製か鉄製のどっちかと思っていたのだが、あそこまで伸びたり縮んだりしているところを見ると、どうも僕の知っている物で作られているわけではないらしい。
『ぐっ。ぼ、暴力には……テロリズムには決して屈しない……ッ! マジカルステッキルビーちゃんは健気で儚きが信条なのですから……!』
「はっ」
『会ったことも話したことも見られたこともないショタに鼻で笑われる体験が来るとはさしもの私もあるとは思ってませんでしたよ』
っていうかなんでもいいから早く話を進めろよと。尺が押してるんだよこっちは。そんなものはどこにもないけれど。まぁ強いて言うなら睡眠時間の尺か。
「さて、自己紹介からするべきかしら。私は遠坂凛、魔術師よ」
「……(キリッ)」
「しばくわよ糞ガキ」
キレる十代というのは本当に怖いなぁ。まぁ今のは話の筋を折った僕が悪い、素直に降参しておくとしよう。両手をあげて無抵抗を示すポーズ。
「魔術師……?」
「いい加減難しい単語が出てきたら真っ先に僕の方を見るのやめろよ。……まぁ、言葉とかそういう厳密的なことを言えば違うんだろうけど、現国的には魔法使いみたいなものと思っておけばいいんじゃないか?」
「魔法使い……マジカルルビー参上……」
瞬間、イリヤスフィールに痛みの電流走る。目の前には鬼の表情をした遠坂凛が立っていて、その手は俗に言う手刀の構えを取っていた。そうしてすぐに降り下ろされたのはお仕置きのチョップ、彼女は僕のようにポーカーフェイスを気取ることが出来ないから、すぐに顔に出てしまって嘘はつけないタイプの人間だ。色々と損しているなぁと思う。
「あんな恥ずかしい格好するような人間だとは思わないでほしいわね。これでも、時計塔じゃ首席候補なんだから」
「私も恥ずかしい格好させられたんですけど……」
『大丈夫ですよ、イリヤさん"は"似合ってましたから』
遠坂凛(lv51
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