機動戦艦ナデシコ
1463話
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っている。
そんな訳で、ここにいる者の殆どは手ぶらでやってきていた。
「じゃあ、そろそろ行くぞ」
その言葉に全員が頷いたのを見て、影のゲートを展開する。
この中には影のゲートを初めて経験する者もいたり、まだ数回しか利用していないという者も多い。
そんな者達の口から小さな悲鳴が聞こえるものの、それには構わず俺を含めて全員の姿は影へと沈んでいき……次の瞬間には、俺達の姿は遺跡の中にあった。
何重にも展開されたディストーションフィールドをあっさりと無視して遺跡の最下層、コアユニットのある場所へと到着していたのだ。
これまで何度か影のゲートを経験した事がある者達にしても、一瞬でディストーションフィールドを無効化したというのは、聞かされはしていたものの実際に体験してみれば違うといったところか。
「これが……遺跡……」
呟いたのは、アカツキ。
普段は飄々としているアカツキだったが、今は目の前に広がる光景にただ呆然と呟くしかない。
まぁ、ネルガルはナデシコを見ても分かるように、古代火星文明について詳しく調査してきた。
だとすれば、アカツキにとってこの遺跡は色々な意味で重要な代物なのだろう。
それはネルガルの会長秘書のエリナも同様だったらしく、驚きの視線で周囲の様子を見回している。
いや、それだけではない。以前ここにやってきた俺以外の他の面子は殆ど同じだ。
シャドウミラーとして活動してきたレモンやマリューも、表には出さないがかなり興奮しているのが見て分かる。
まぁ、シャドウミラーでも古代文明の遺跡とかそういうのは殆ど手を出した事がないしな。……スパロボOGs世界の件を別にすれば、だが。
マクロス世界にはプロトカルチャーの遺跡とかあるらしいけど、俺達はそっちに全く手を出していないし。……ネギま世界の魔法界は……正直微妙だ。
ともあれ、そんな具合にこの遺跡に目を奪われていた者達にあって、一人だけ違う行動を取っている者がいた。
何故か驚きではなく懐かしさの色を持って遺跡を見ているその人物は……イネス?
うん? 何でイネスがそんな表情を浮かべるんだ?
「ちょっと、アクセル。早速この遺跡を調べるから、空間倉庫から調査用の機械を出して頂戴」
「え? ああ、うん。分かった」
イネスに声を掛けようと思ったのだが、それよりも先にレモンに声を掛けられる。
その声で我に返り、早速レモンから預けられた機械を空間倉庫から出す。
するとレモンとマリューは早速その機械を手にして遺跡へと散っていく。
知的好奇心が強い、というのはああいう事を言うんだろう。
「これが、遺跡……?」
「凄いね、アキト。私達が住んでいた火星に、こーんな遺跡があったなんて」
「あ、ああ。うん」
「しか
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