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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十七話 妨害工作が進んでいます。
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て。」
「お前――!」
「ラウディは10数人乗りじゃないんだからね!」
この一言でティアナとロイエンタール、そしてフィオーナの間には十分意志が通じた。いわば沈没する船に乗り込んでいる人たちが救命ボートに殺到するときの心境である。ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯は何が何だかわからないながらも、当然ラウディに乗り込もうとするだろう。そしてその他の人々を見捨てようとするだろう。であればこそ、ラウディを囮に使うことをティアナは選択したのだった。ロイエンタールとフィオーナを下ろした後、呆然としているブラウンシュヴァイク公たちが動き出す前に、ティアナはギアを入れ替えアクセルを目いっぱいに踏み込んだ。すぐにタイヤを空回りさせて急発進したラウディは遮る敵の人間を片っ端から跳ね飛ばしながら猛スピードで突進した。
猛スピードで前進し、曲がり角を壁をこすり、火花を散らしながら曲がる。一回転して急停止した後、もう一度急加速して今度は正面玄関のガラス扉に大穴をあけて外に飛び出していった。
外に出た瞬間、火花が防弾ガラスに散る。待ち構えていた武装ヘリが1機、両翼に取り付けていた36ミリ機関砲をぶっ放してきた。
舌打ちしたティアナは急発進させ、ほとんどL字型にカーブを切り、ヘリをかわした。ターンしてきたヘリの機銃掃射がラウディを襲う。ものすごい速さでハンドルを切りながらほとんど一回転したラウディはバウンドして中央の噴水に乗り上げた。好機とばかりに正面からヘリが突進してくる。
「甘い!私がヘマをしたと思ってたら大間違いだわ!」
ティアナがすばやく中央のコンソールを操作する。ラウディのフロントライトが引き込まれ、代わりにランチャーらしいものが飛び出した。
ラウディから放たれたミサイルは正確に武装ヘリに命中し、破片群をあたりにまきちらした。
同時刻――
惑星イオン・ファゼガス中央司令本部 統合作戦本部出先機関――。
この日、シャロンは迎賓館にいなかった。それが幸運だったか不幸だったかはシャロンを含めてわからない事である。
「それで、地上軍特殊部隊が迎賓館の周りを制圧、現在迎賓館内部及び周辺で戦闘状態が行われている、と。」
『はい。現在のところ、内部の様子は不明。強力な妨害電波が阻んでいます。上空には武装ヘリが多数。近づこうとする無人偵察機の類はすべて撃墜されてしまいます。』
極低周波端末の会議、ディスプレイ上で肩までの緋色の髪を品よくヴェーブさせた鋭い緋色の目のシャープな顔立ちの女性が報告している。ディスプレイ上にはティファニー、そして紫色の髪を上品に後ろでリボンでまとめた穏やかな顔立ちの緑色の瞳をした女性がいる。彼女だけは軍服を着ていない。上品な仕立てのグレイのスーツは彼女がOLかそれとも上流階級に属している人物であることを示し
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