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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十七話 妨害工作が進んでいます。
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「とまれ!!動くな!!」
自由惑星同盟の特殊部隊の制服を着た男数人がフィオーナの放った剣の一閃の前に倒れた。
「小娘が!!」
ブラスターが放たれるが、その光線の雨の中をフィオーナの身体が宙に舞った。着地した瞬間一瞬体勢が崩れる。はっとなった時、放たれたブラスターがフィオーナの剣を吹き飛ばしていた。たちまち男たちが彼女を半包囲する。
「手間をかけさせたな!!構わん、すぐに殺せ!!」
いっそオーラで壁ごと敵を吹き飛ばすか――。ちらっとそのような事を考えたフィオーナは内心で首を振った。そんなことをすれば敵味方から異端とみなされてしまう。あくまでも常識の範囲内で戦うべきだろう。フィオーナは身構え腰のブラスターに手を掛けながらなんとか隙を探そうとした。その時だ――。
壁が崩れ、吹き飛び、粉みじんになる物凄い音と共に何かが突っ込んできた。悲鳴を上げた男たちは壁に押しつぶされるか、突っ込んできた何かに弾き飛ばされ、宙を舞って壁に激突する。間一髪でかわしたフィオーナの目の前に車が急停止した。
「お元気!?」
「ティアナ?!」
フィオーナは唖然としていた。リューネブルク准将もクレイジーだと思ったが、彼女はそれ以上だ。いくら何でも――非常時であっても――迎賓館に車ごと突っ込んでくるなど、映画さながらの展開である。
「お前は、無茶を、する奴だな・・・・。」
助手席に座っているロイエンタールが顔をしかめながら、服についている塵を払っている。
「フィオ。乗って!!」
ティアナの声にフィオーナは剣を拾い上げ、鞘に納めるとすばやくラウディ後部座席に乗り込んだ。車は急発進する。迎賓館の廊下はほぼ1車線以上あるので、車が通るには余裕だった。もっとも設計者はそんなことを想定してはいなかっただろうが。ティアナの車は美術品をなぎ倒し、絵画を引き裂きながら青の間を目指していた。フィオーナは青くなった。ティアナのやっていることは、美術品を犠牲にしてラインハルトを救出した、あのビッテンフェルト以上に凄まじい。
「これ、これ、こ、これ!!どうするの!?後でとんでもない額の請求書が来るわよ!!」
「構わないわ!!」
ハンドルを切りながらティアナが叫ぶ。怒号と悲鳴、そしてブラスターの光の中を闖入車は駆け抜けていく。
「どうせ今回の事で交渉はおじゃん!!自由惑星同盟は敵国に戻る!!請求書はチャラ!!わかった!?」
フィオーナは吐息を吐き出したが、不意に身を乗り出して指をさした。
「あそこ!!いたわ!!ラインハルトとキルヒアイス、教官もレインさんもアリシアも!!ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯たちもいらっしゃるわ!!」
ラウディは猛速度で廊下を突っ走り、ラインハルトたちの手前で急停止した。
「フィオ、私は敵を引き付けるわ。ロイエンタール、あなたもフィオをサポートし
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