暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十七話 妨害工作が進んでいます。
[7/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
傍らではレイン・フェリルとアリシアが掩護射撃を繰り返している。身をひるがえしたイルーナはバリケード代わりの机の上を宙返りし、ダイブしながらラインハルトとキルヒアイスのもとにたどり着いた。キルヒアイス、アリシア、レインの掩護射撃によって、たちまち敵側は総崩れとなり、いったん部屋の外に退いていく。
「ありがとう。」
ブラスターを構えながらイルーナが言う。
「フロイレイン・フィオーナはどうしましたか?」
「あの子は大丈夫。一人でも心配ないわ。それよりもここから脱出しなくては。」
「ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯は?」
ラインハルトの問いかけに、一瞬イルーナはここで二人を見殺しにすれば今後の展開に圧倒的に有利になると言いたかったが、ラインハルトとキルヒアイスが承知するとも思えない。何故なら、曲がりなりにも、今は帝国軍人であるからだ。
「彼らを救出に行きましょう。おそらくは交渉の会場――青の間――にいらっしゃるはずです。」
キルヒアイスの言葉に他の4人もうなずいた。自由惑星同盟の特殊部隊の制服を着た武装集団が迎賓館に飛び込んできたのは、ちょうど小休憩の真っ最中の事だった。ラインハルト、イルーナ、キルヒアイス、アリシア、レインは5人とも固まっていたため、そのまま敵の襲撃を受ける羽目になっていた。そのため、ラインハルトたちとブラウンシュヴァイク公たちは離れ離れになってしまっている。また、フィオーナは休憩中にティアナと連絡を取ると言って外に出ていったため、之も離れ離れとなってしまっていた。


そのフィオーナは一人迎賓館に現れた敵を排除しつつラインハルトたちを探していた。いたるところでブラスターが放たれる音、絶叫、そして怒声が響いている。迎賓館においてほんの1時間前には起こるはずがないと思われていた音だ。彼女はさっと物陰に隠れると、自分の端末を取り出して通信を開いた。
「ティアナティアナティアナ・・・・!!お願い・・・・!!応答して・・・・!!」
だが、通信は封鎖され、無機質な電子音だけが彼女の耳に入るだけだった。フィオーナは息を吐いた。
「仕方がないわ。自分で探すしか・・・・確か迎賓館の見取り図をダウンロードしていたはず。・・・・これね。」
フィオーナの端末ディスプレイに迎賓館の全体の見取り図が映し出された。GPS機能とは別に、端末自身が現在地を独自に自信の発する電波の跳ね返り(ターン)等によって探知し、持ち主の現在地だけはすぐにわかるようになっていた。
「私のいる場所は北東・・・・。交渉の間の青の間は中央西。ここに行きつくためには、東側から迂回して正面玄関を通り・・・・西に向かうほかないわ。」
銃声が聞こえる。敵が近づいてきているのか、喚き声が響いてくる。ここにいると見つかるだろう。フィオーナはぱっと物陰から出て疾走した。

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ