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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十七話 妨害工作が進んでいます。
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必要になってくるはずでしょ?そういうわけで、その兆しがないかどうかを確認しているってわけ。杞憂だといいのだけれどね。」
最後はそうあってほしくないという願いが込められていた。確かに、今は敵地のど真ん中にいるわけである。味方は500隻、敵は20万隻以上。しかも地上部隊を合わせるとさらに戦力は懸絶する。それらが一斉に殺到してきたら、到底勝ち目はない。
「あなた方がいれば、自由惑星同盟の軍人など、物の数ではないでしょうに。」
ミュラーの指摘にティアナはほうっと息を吐いた。
「いくら力があっても、それは究極の場面では何の役にも立たないわ。一対一なら私は誰にも負けない。(一部を除いてね。)でも、十対一、百対一、いいえ、一万人、十万人、百万人の前には一人の人間の力なんて、たかが知れているわ。・・・・張飛や関羽じゃあるまいし。」
「三国志か。俺はああいう物語も好きだが、今少なくとも俺たちがこうして立って触れているこの世界は、俺たちにとっては物語ではないからな。舞台俳優にとっては舞台もまた現実だという事さ。」
と、ミッターマイヤーがミュラーに言う。ティアナはそれにうなずきを示して、両手を広げて見せながら、
「そういうこと。張飛や関羽一人の力で天下が取れるなら、諸葛亮や劉備はいなくてもいいわけでしょ。人間には頭脳、仁徳、そして運は必要ないことになるもの。でも、そうではないでしょう?」
「お前の言う通りだな。俺やお前はコンピューターでもなければ、人造人間でもない。完璧な奴など存在しない。だが、俺たちには組織という『方法・道具』がある。それを駆使し、欠点をカバーしあうことで、よりよい結果へと歩むことができる。そうだな?」
ティアナはロイエンタールにうなずいて見せた。
「ミッターマイヤー、ミュラー、俺たちも厳戒態勢をとるぞ。フロイレイン・ティアナのいう通り、万が一に備え、ブリュンヒルト艦内を臨戦態勢に移行できるよう、準備しておこう。」
3人が総通信室を後にしてからも、ティアナは麾下の女性士官たちと入念にこの都市惑星の状況を探り続けていた。





そして明けて帝国歴486年6月28日――。

 イオン・ファゼガス惑星安全保障局――。
 この日は宇宙歴で言うところの月曜日であった。前日の休日を堪能し、また今日から平日がスタートする。皆会社にはいきたくないなという思いを胸に抱えつつ、またいつもの一週間をスタートさせるために思い思いに出局してきた。
「おはようハリデイ、いい週末だったか?おはようミス・コナー、そのバッグ買い換えたかな?いいデザインじゃないか。おはようジョニー、子供の具合はどうだ?」
安全保障局電子情報部の副部長は気さくに職員と挨拶をしながらガラス張りの自室に足を向けていた。だが、その足はほどなくして異様な叫びに止められることに
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