暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第五話 出会い ―エンカウンター―
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は「?」という表情をしていた。

「……まぁなんでもいいけどさ。どうだい、せっかくだからデュエルしないか?」

「はい、ぜひ。さー姉、いい?」

「私ももちろんオッケーだよ。……でも、三人だと……」

「奇数だとなんだから誰かのNPC呼ぼうぜ。まぁどっかから一人連れてきてもいいけど……」

「ふっふっふ、話は聞かせて頂きましたよ」

「「「うわぁ!?」」」

 と、三人が話しているところにいきなり入ってきた声があり、しかも割と近くから声が聞こえてきたので三人は驚いて飛び上がる。慌てて振り返ると、そこにいたのは花梨だった。“いつからいたんだ……”と、気配を感じなかったことに若干戦慄している三人をよそに、花梨は目をキラキラさせながら早口でまくしたてた。

「そういうことならせっかくですし、イベントデュエルと行きましょう! 私が実況をやらせて頂きます! この人数なら……スカイドッジ……いや、スピードレーシングですかね!」

「え、ちょ!? スピードレーシング!?」

「あとは……フレンドNPCでもいいんですが、どうせならもうお一方いた方が盛り上がりますよね……あ、おーい!」

 と、誰かを見つけたらしい花梨は目にもとまらぬスピードで人ごみの中に消えて行った。“あの、ちょ……”と、手を伸ばしかけた疾風の静止は届かず、紗那はそれを見て既に逃げ出したそうな顔になってしまっている。麻耶は肩をすくめているのでもう諦めたようだ。程なくして麻耶は誰かを連れて……というか引き摺って……帰ってきた。そして、なんとそれは奇しくも先ほど疾風が戦っていたデュエリストだった。

「げ、ゲンさん!?」

「ありゃ、疾坊じゃねぇか」

「ということで源蔵さん、もう一戦いかがですか? こちらの皆さんと一緒にスピードレーシングを!」

「……って、ことみたいなんだが……構わないかね、お三方?」

 と、いう言葉を聞いて三人は顔を見合わせ……まぁいいんじゃないかな、と三人中二人は頷いた。残り一人(もちろん紗那)はあれよあれよと言う間に進んでいく話に付いてこれておらず、おろおろして明確なリアクションを返せていなかったが。

「では決まりです! さぁ行きましょう! さぁさぁ!」

 その様子を見て了承だと判断したのだろう、麻耶は楽しそうに勢いのまま源蔵をぐいぐいとシミュレーターに引っ張って行った。そんな源蔵を見送り、もはや完全に確定してしまったらしいことを察して紗那はガックリと肩を落とした。

「……な、なんでこんなことに……」

「ま、たまにはいいんじゃね―の。行こうぜ」

「……うぅう……」

「……さー姉、行こ?」

「……うん……」

 肩をすくめて歩き出した疾風に対し、紗那は納得のいかない様子で呻い
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ