第22話 脱出と結果
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在を知らなかったのは、ひとえに偶然だという。毎日通っていたわけではない俺達は、偶然にも彼女とは出会わなかったので、クローバー博士も彼女を紹介する機会が無かったと言う。しかし、彼女の存在を知っていれば、ぜひ会っておきたかったと残念に思う。
そういえば、ニコ・ロビンというキャラクターは子供の頃から逃亡生活を送っていたという台詞が漫画にあったのを覚えているが、今回の事が逃亡生活のキッカケなのだろうか。
それに、ニコ・ロビンの過去であるらしい今回の出来事は、俺の知らない空島編以降の未来の漫画の展開として語られている可能性が高いと思う。
という事は、その語られているかもしれないストーリーの中に登場するキャラクターたちとして、母親であるニコ・オルビアや図書館長のクローバー博士が描かれているのかもしれない。と言っても、俺は知らない話なので想像でしか無いのだが。
***
学者達を仲間にして更に暫く経った頃。オハラ島であった出来事は、新聞等で多くの人達が知ることになった。世界の壊滅を目論んだ者”オハラの悪魔達”によって引き起こされた事件だと、海軍や世界政府によって都合の良い嘘で作られた出来事として。
クローバー博士とニコ・オルビアには、更にそれぞれに懸賞金1億2000万ベリーと1億ベリーという大金が掛けられるという事態にも発展していた。
彼らに懸賞金が掛けられた時に、俺、天龍、吹雪、夕立も今回の騒動の関係者として指名手配が掛けられてしまった。指名手配犯としての悪評が付いてしまった為に、一部の商人たちとの関係も切られる事になり、1年掛けて作ってきた補給ルートを一から作り直すハメになってしまった。
と言っても、全部のルートが駄目になった訳でもなく、世界政府に対して裏社会で反抗しているという革命軍なる連中とのコネが出来たりもした。
そして、その後のオハラ島の状況について説明すると、島全体が砲撃に晒されてしまい、島に住んでいた人も動物も居なくなって、人が住んでいた建物も近くの森も、そして島の中心にあるシンボルであった大樹も半ばから力任せに千切れたようになっていて、メチャクチャになっていた。オハラ島は、地図からも消された無人島となった。
しばらくの間は、オハラ島の周りに海軍船数隻が一日中駐留していて、島を見張っていたのか、島を壊滅させた後の調査をしていたのか、ずっと張り付いていた。だが、時間が経つと、彼らは引き上げていった。その後に、ひっそりと俺達は島に再度上陸して図書館の火災から退避させた本や資料をピストン輸送で速やかに神威鎮守府に回収した。
こうして、オハラ島の出来事については、神威鎮守府に訪れた新しい仲間を迎えるキッカケとなり、俺達の存在の一部が世間に知られることになる発端となって終わった。
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