シリルなら・・・
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ウェンディside
「レオン?聞こえる?」
たぶんカグラさんだと思われる人物からレオンだと思う方へと体を向き直し、声をかける。
「あ・・・うん、聞こえてるよ」
一瞬、返事がレオンの物じゃないようにも聞こえたけど、気のせいかな?あのシリルが本物だったらこの返事でより疑いながら話せるんだけど、シリルが自分の身長が伸びてなかったなんて言うわけないと思うし、レオンが本物だと思うんだけど・・・もしかして間違ってる?
「今返事咄嗟に変えました?」
「変えてないよ」
少しでも動揺したら、偽物なんじゃないかと思いながら質問していこうと思っていたけど、それを感じさせないほどの堂々とした返事が返ってきました。
「もしかしてレオンじゃないんですか?」
「偽物だったらそれを肯定しないと思うけど?」
その返事を聞いて、やっぱりレオンっぽいかな?と思いました。リオンさんならきっと、「何言ってるの?ウェンディ」みたいなことを言うと思っていたけど、今の返しはレオンがよくやることだと思うので、やっぱりこっちが本物なのかな?
(何かレオンって見極められることはあるかな?)
レオンは基本的に受け身な部分が多い印象があります。だから、向こうから何かを待つのではなく、こちらから彼が彼である要因を見つけていかなければならないと感じていました。しかし・・・
「ウェンディ」
その予想に反し、レオンの方からこちらに声をかけてきました。考えていたことと真逆のことが起きたため、混乱が起きてしまいうまく返事ができませんでした。
「うちに入ってから、魔法学校に行ったの覚えてる?」
蛇姫の鱗に加入してからすぐに、シェリアと一緒に魔法学校に講師として招かれたことがありました。たぶん彼はそのことを言っていると思ったので、うん、と返事をします。
「あの時、俺たちの方見ながら何か話してたけど・・・なんだったの?」
レオンのその言葉に思わずずっこけそうになりました。本来なら質問するのは私であって、彼は受け答えをするはずなのに・・・立場が逆転していることに動揺を隠しきれません。
(落ち着いて、落ち着いて)
数回深く深呼吸を行い、気持ちを落ち着かせようとします。レオンは天然なところもあるから、こんな風におかしなことを言うこともあります。だから慌てちゃダメ!!冷静に行かないと・・・ね。
「シェリアと一緒にね、二人は仲いいなぁって」
ウソ。本当は二人がカップルに見えてしまい、内心ドキドキしながら二人の様子を見送ってたんだよ。
(あれ?)
答えてから、いくつか違和感を覚えた私は固まって動けなくなります。理由は、彼がレオン
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