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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
シリルなら・・・
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ているのと、不意に名前を呼ばれたことで、ウェンディの返事は緊張感がある丁寧なものになっていた。

「俺を信用できてないならそれでもいい!!でも、そのレオンが本物かどうか、ちゃんと確信を持ってから行動してくれ!!」

リオンさんは自分が一番なりきりやすい人物であるレオンを選択した。確かに彼らはいとこであることもあり、思考も何となく似ているところがある。でも、リオンさんは決してレオンではない。ウェンディがちゃんと質問をぶつければ、必ずボロが出るはず。

(そうすれば、彼女に信じてもらえるチャンスが出てくる・・・!!)

レオンが本物じゃないとなると、ウェンディはもう一度一から候補を選んでいかなければならない。だけど、すでに彼女はトビーさんとユウカさんの配置は頭に入っている。つまり俺とリオンさん、どちらが正解かを見分けることに集中できるんだ。
時間はかかってしまうけど、そこは本物のレオンたちに何とかしてもらうしかない。完全に運勝負になるのが怖いけど、ウェンディならきっと大丈夫。そんな気がする。

「う・・・うん・・・わかりました」

ビクつきながら、一歩こちらから距離を取りながらうなずく少女。俺が突然大声を出したからこうなってしまったのかな?少し冷静さを欠いてしまったのは、悪いことしちゃったな。

(ごめんウェンディ。でも、これもウェンディのためなんだ)

もしこのままリオンさんの方に飛んでしまったら、きっと彼女は気に病んでしまうのが目に見えている。だから多少強引でも、こうするのが一番の得策なんだ。

(問題は、リオンさんがどんなことを言って信用を得ようとしているかだ)

こう言っちゃ悪いけど、リオンさんは自分がレオンと思わせる要因を持ち合わせているようには思えない。それでもレオンになりきったということは何か策があると考えるのが妥当だ。
それがどんなものかは予測しようがない。今はとりあえず、お手並み拝見といこうかな?




















リオンside

シリルとウェンディ、二人の意思疏通がうまくできなかったこともあり、彼女は俺の存在を見定めるためにこちらに体を向ける。

(シリルが失敗したのはいいが・・・どうしたものだろうか)

ウェンディが味方であるシリルをまだ見分けられていないのはチャンスだが、肝心の俺がウェンディを騙せる要素を持ち合わせていない。となるとこちらから主導することができないが、相手から質問をぶつけられるのも答えられるか微妙なところだ。

(それでも・・・)

だが今回は、多少のリスクに目を瞑っても、ウェンディからの質問に回答して答えることにしよう。レオンは他力本願なところもあるし、案外信用を得やすいかもしれん。


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