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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
22部分:第一話 狂闘士強襲その七
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第一話 狂闘士強襲その七

「あの者達は」
「うむ。その通りだ」
 サガはアイオロスに対して答えた。
「狂闘士達だ」
「そうか。ではあの中心にいる女は」
「な、何だこの恐ろしい小宇宙は」
「強大なだけではない」
 二人の後ろにいる白銀及び青銅の聖闘士達の中には女とその周囲の異形の戦衣の者達を見て怯えている者達さえいた。聖闘士である彼等ですら怯える小宇宙を放っているのは紛れもなくその女だった。
「全てを殺戮せんとする様なこの殺気」
「ここまで邪悪な小宇宙は感じたことがない」
「エリスか」
 サガは女を見て言った。
「これだけの小宇宙を持ち狂闘士達を従える女といえば」
「ほう、流石はジェミニのサガ」
 エリスと呼ばれた女は鮮血を塗った様な赤い唇に笑みを浮かべてサガの言葉に応えた。
「私の名を知っているな」
「復讐の女神エリス」
 サガはあらためてエリスの名を言う。
「貴様が復活したということはやはりアーレスが」
「答えるつもりはない」
 しかしエリスはサガの言葉に答えるつもりはなかった。あえてそれを無視するのだった。
「だが。私がここに狂闘士達を連れて来た意味はわかるな」
「言われるまでもない」
 サガの返答は毅然としていた。
「この聖域を一気に陥落させるつもりだ」
「その通りよ」
 その血塗られた笑みを浮かべながらサガの言葉に答えるのだった。
「ここで一気にな。それをアーレス様の手土産にしてくれる」
「ならばだ」
 今度はアイオロスがエリスに対して言う。彼もまた闘志を見せていた。
「私達を倒して行くがいい。我等聖闘士をな」
「言っておくが我等聖闘士は」
 サガもまた静かな闘志を全身にまとわせてエリスに言葉を続ける。
「狂闘士が幾らいようとも神がいようとも」
「地上の平和、アテナの為ならば退くことはない」
「言うたな」
 エリスは二人の言葉をここまで聞いたうえでまた笑みを浮かべてみせた。
「それでこそアテナの聖闘士。しかもその頂点に立つ黄金聖闘士だ」
 それは認めるのだった。
「だが」
 しかしそれで終わりではなかった。周りにあるその血塗られた猛々しい小宇宙を感じながら二人に対して告げるのだった。
「その二人を倒せば後はどうとでもなる。覚悟するのだな」
「誰が二人だと言った?」
 サガは。ここでこうエリスに告げた。
「何っ!?」
「誰が二人だと言ったのだ」
 この言葉をまた繰り返すのだった。
「その様なことは言ってはいないが」
「後ろの者達か」
「彼等もそうだ」
 まずは後ろの白銀及び青銅の者達について言及する。
「しかしだ。彼等だけではない」
「戯言を。今ここに全ての聖闘士を集めたと言った筈」
 エリスはそれをまた言うのだった。
「戯言を言うか。
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