第12話 眠る町
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るが、これこそ真に信頼し合えるマスターとサーヴァントの理想形の一つと言える感覚であろう。
「ああ、頼りにしてるぞシーマ!衛宮邸の守りは任せたぞエジソン!」
「応とも!」
「了解した!」
そして士郎の信頼から来る本音に、2人のサーヴァントも応える。
短い期間ではあるが、3人の信頼は既に揺らぎの無いモノになっていた。
そうして今日も士郎は背中を任せられる相棒と共に、平和な日常を守るために衛宮邸を出て行った。
−Interlude−
それとほぼ同時刻に、冬木市と川神市内で同じことが起きていた。
「何だよこりゃ!?」
衛宮邸の隣の藤村邸では、魔術回路を唯一持つ吉岡利信以外の組員や藤村一族の全員が寝床或いは睡魔に耐えきれず、そのまま寝落ちしていた。
他も同様で、街全体が――――。
「矢張り全員トウマ達と同じように寝ているな、マスター」
衛宮邸を出てすぐに待ちの異変に気付いた2人は、最初は近辺を調査して行き、今は少し離れた区域を調べていた。
「――――ああ、これはいよいよ異常事態だ・・・!」
「余には分からないが、マスターには何所からそのデンパとやらが来るのが分かるか?」
「それは俺にも・・・・・・!?」
「如何し・・・!」
2人してほぼ同時に同じ方向へ振り向く。
彼らが向いているのは隣の川神市方面である。
「感じたな?」
「マスターもな。この魔力の奔流は何だ?」
「立ち話する時間も惜しいから向かいながら話す」
それをアイコンタクトのみで了承するシーマは、士郎とほぼ同時に魔力の奔流の発生源へ駆けて行った。士郎としては今起きている街の異常現象と無関係とは思えなかったからだ。
だがそれ以上に魔力に発し方に覚えがあるのだ。
それは士郎自身がシーマとエジソンを召喚した際のものと酷似しているのだから。
−Interlude−
魔力の奔流発生が起こる前、ヒカルは激痛に耐えていた。
「ハッ・・・・・・ハッ・・・ッッッ〜〜〜〜〜〜〜!!」
これは男が持つ魔導書の力を手にするための儀式。
本来ならば魔術回路を持っているのであればその様な儀式は要らないのだが、ヒカルにはそれが無いのでこの儀式を通過しない限り復讐の力が手に入らないのだ。
しかしその痛みもだんだん薄れて行き呼吸も整えることが出来てきた。
そして――――。
「至ったな?」
「・・・・・・・・・・・・はい」
ヒカルは見事儀式を耐え抜き、復讐のための力を振るう資格を手に入れたのだ。
「見事だヒカル。だが今日はもう疲れただろ?それ故、続きは明日に――――と言うのは
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