暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic11-B運命の子供たち〜Puferutona Forseti〜
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吐きながらそう返す。ヤっちゃった、って単語にスバルとティアナが顔を真っ赤にし、エリオとキャロは小首を傾げている。これ、訴えたら勝てそうだな。

「大体、息子なら――っと・・・」

そこまで言いかけたところで口を噤む。いくら本当に俺が父親じゃないにしても、その話を俺を父と呼ぶらしいフォルセティの前でするわけにはいかない。俺は「とりあえずその話は後だ!」シャルの肩に手を置いて、フォルセティの視線と合うように片膝立ちをする。

「はじめまして、フォルセティ。それにヴィヴィオ。俺はルシリオン・セインテストと言う」

「「はじめまして」」

ヴィヴィオは右手でフォルセティのTシャツ(おそらくシャルかアリサに買ってもらった物)の袖を掴み、左手でなのはの手を取ったうえで挨拶を返してくれて、フォルセティは小さくお辞儀して挨拶を返してくれた。うん、俺に似て礼儀正しい良い子だ。

「(って、違う!)えっと、あー、その、俺がお父さん?」

自分を指差しながらフォルセティにそう確認してみる。なんだろう、これ。子供に向かって、自分が父親か?と訊くなんてまるで、知らずに余所で子供を作った間男――超絶○○野郎みたいじゃないか。はやて達から集まる視線の所為か変な汗が止まらなくなってきた。

「うん、パパ」

フォルセティの一言でこの場が凍りつく。俺を見下ろしているシャルから怒りが再燃したのが気配で感じ、はやても「ルシル君・・・?」元気の無い声で俺を呼んできた。先の次元世界ではヴィヴィオの父親役で、今回は俺と瓜二つのフォルセティの父親役。一体どうしてこうなった。

「ショックだよ、ルシル。ルシルは誠実な男の子だって思ってたのに。海鳴市から離れた途端にどこぞの女とよろしくヤっちゃ――むぐっ?」

これ以上シャルが馬鹿な事を言わないようにその口を右手で塞いでやる。そして『無実だ、信じてくれ!』フォワードも含めたみんなに念話で無実を説く。確かこの頃のヴィヴィオの年齢は6歳。俺は今18歳。12歳で子供を作った計算になる。

(そんなのねぇよッ、絶対に有り得ねぇッ! 12歳で、妊娠が出来る女性と子供を作るなんて、俺は絶対にそんな事はしない!)

口調が昔、“アンスール”の同性メンバーやステアにだけ使うものに戻ってしまうほどに、ありえない話だとツッコむ。と、この瞬間に、あれ?と不思議な感覚を得た。なんか前にも同じようにツッコみを入れた気がする。デジャヴというやつだ。なんだっただろう。だがそんな記憶は見当たらない。

(なんだ、このモヤモヤ・・・。何か大事な記憶を失っているような気がする・・・)

いやとにかく俺はヤってない。身の潔白を証明するためにどうすれば良いかを必死で考える。とりあえず今言えるのは、俺とフォルセティが似過ぎだということだ。し
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